
BMWがメルセデス・ベンツGクラスと正面から競合する新型の本格SUV開発に乗り出す見込みだ。
世界市場で角ばったボディと高いオフロード性能を備えたSUVへの需要が高まるなか、BMWも既存のSUVラインナップとは一線を画すモデルを準備していると伝えられている。
公式デザインと仕様はまだ公開されていないが、業界では、次世代X5のプラットフォームをベースにした新型SUVが2029年に登場すると予想されている。
BMWが狙う本格オフローダー市場
BMWは昨年、新たなSUV開発計画を初めて公表した。本格オフローダースタイルのSUVへの需要が中国を含む世界市場で拡大している流れと無関係ではない。

メルセデス・ベンツGクラスが長期にわたって高い需要を維持していることも、BMWの判断を後押ししたとみられる。
現在BMWはX1からX7まで幅広いSUVラインナップを展開しているが、いずれも都市型クロスオーバーとしての性格が強い。今回の新型モデルは、より骨太なオフロードイメージを打ち出した独立したカテゴリーのSUVとして開発される公算が大きい。
ノイエクラッセのデザイン言語を取り入れた新型SUV
公開されたレンダリング画像はあくまで非公式のものだが、BMWの最新デザインの方向性をもとに新型SUVの姿を予測したものとなっている。
フロントにはBMWの次世代デザイン言語「ノイエクラッセ」のスタイルが反映されており、薄型の水平ヘッドライトとすっきりとしたグリルデザインが目を引く。

高い最低地上高と大型オフロードタイヤが採用されており、台形状のホイールアーチが力強いSUVらしさをより際立たせている。
サイドビューにはX1やX3、XMといった既存SUVのデザイン要素が一部受け継がれている一方、ボディプロポーションはGクラスを連想させるボックス型のシルエットが採用されている。リアゲートには外付けのスペアタイヤが設けられており、本格オフローダーであることを印象づける要素となっている。
X5ベースのプラットフォームを採用か
業界ではこのモデルの開発コードネームをG74とみている。新型SUVは次世代X5のプラットフォームをベースに開発されると予想されている。
パワートレインはハイブリッドシステムが有力視されている。中国市場でハイブリッド方式の大型SUVへの需要が高まっているためで、電動化の流れも無視できない状況にある。

一方、純電気自動車バージョンの発売はまだ不透明だ。電動Gクラスが市場で期待を下回る反応にとどまっており、本格オフローダーの購買層が電動化への移行に慎重であることも背景にあるという事情もある。
なお、新型SUVは米サウスカロライナ州のスパルタンバーグ工場で生産される見込みで、販売不振が続くXMの後継モデルとなる可能性も指摘される。
BMWが本格オフローダー市場に参入すれば、Gクラスが独占してきた市場構図に変化が生じるとみられる。