「日産が失った幻の名車」20年前に存在した“シルビア後継”、今こそ復活を望む声

【引用:日産】かつて日本のスポーツカー黄金期を支えた日産シルビア。コンパクトな車体と後輪駆動が生む軽快な走りで支持されたが、2002年にS15型の生産を終えて以来、その名は新車市場から姿を消している。そんなシルビアを思わせる1台として、今なお語り継がれているのが、日産が2005年の第39回東京モーターショーで公開した「フォーリア」だ。全長4,350mm、全幅1,695mm、全高1,370mm、ホイールベース2,700mmという扱いやすい寸法に、後輪駆動の2+2クーペという構成を採用。日産が正式に「次期シルビア」と発表した車ではないものの、その成り立ちを見れば、ファンが復活を期待したのも無理はない。

【引用:日産】外観で目を引くのは、短い前後オーバーハングと長く伸びたボンネット、後方へ引かれたキャビンが生み出す、正統派FRクーペらしいプロポーションだ。なお、一部で「3ドア」や「ガバット式」と紹介されることがあるが、実際は左右に小型の後部ドアを備えた4ドア構造で、前後のドアが中央から開く観音開き式を採用していた。Bピラーをなくすことで、流麗なクーペスタイルを保ちながら後席への乗り降りを容易にした点が最大の特徴だ。ただし、フォーリアはあくまでコンセプトカーであり、このドア構造が量産車に必要な衝突安全性やボディー剛性まで満たしていたかについて、具体的な数値は公表されていない。

【引用:日産】室内も速さだけを追求したスパルタンなスポーツカーとは異なる。機械式時計を思わせるメーターや金属調スイッチ、丁寧に仕立てられた素材を組み合わせ、大人が日常的に楽しめる上質なパーソナルクーペを目指していた。当時の取材では、約2.0Lの直列4気筒エンジンをフロントに縦置きし、後輪を駆動する構成と報じられている。一方、最高出力や最大トルク、車重、変速機、加速性能などの詳細は正式に公表されなかった。そのため、「敏捷なハンドリングを保証した量産スポーツカー」と断定するのは正確ではない。完成度の高い姿を披露しながらも市販化には至らず、フォーリアは幻のFRクーペとして歴史に残った。

【引用:日産】近年、日産の経営陣がシルビア復活への関心を公に示したことで、フォーリアも再び注目されている。しかし、現時点で新型シルビアの開発計画や発売時期、パワートレインは正式発表されておらず、フォーリアが次期モデルの直接的な基盤になったという事実も確認されていない。それでも、コンパクトなFRレイアウトに美しいデザイン、後席の実用性、上質な室内を組み合わせた発想は、現在でも十分魅力的だ。大型化と電動化が進む今だからこそ、こうした小さく扱いやすいクーペを求める声は根強い。フォーリアは、日産が20年以上前に示していた「大人が楽しめる小型FRクーペ」への、あまりにも早すぎた回答だったのかもしれない。

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