
自動車で路面と直接接する部品はタイヤだけだ。制動や操舵はもちろん、乗り心地や燃費まで左右する重要な部品だが、日頃の管理は意外とおろそかになりやすい。
問題は、ささいに見える習慣がタイヤの偏摩耗や発熱を引き起こし、交換時期を早める可能性があることだ。タイヤを長く、そして安全に使うために、必ず避けるべき3つの行動を取り上げた。

タイヤの空気圧は、パンクしていなくても時間の経過とともに自然に低下する。特に気温が下がると、タイヤ内部の空気の体積が減り、空気圧も低下する可能性がある。外観だけを見て正常だと判断するのが難しい理由だ。
空気圧が不足した状態で走行すると、タイヤが路面に均等に接しなくなる。この場合、トレッド両側のショルダー部分が中央より早くすり減る偏摩耗が発生する可能性がある。中央の溝が十分に残っていても、端の摩耗によってタイヤを交換しなければならない場合もある。
走行中にタイヤの変形が大きくなり、発熱や転がり抵抗が増加する可能性もある。これはタイヤの耐久性低下だけでなく、燃費の悪化につながる場合がある。
空気圧は少なくとも月に1回、走行前にタイヤが十分に冷えた状態で点検するのが望ましい。車両ごとの推奨空気圧は、一般的に運転席ドア周辺に貼られたラベルで確認できる。

タイヤには製品ごとに耐えられる最大荷重が定められている。これを数値で示したものが「ロードインデックス(LI・荷重指数)」だ。タイヤの側面にサイズとともに表示され、タイヤ1本が定められた条件下で支えられる荷重を示している。
荷物を頻繁に多く積む車両では、許容荷重を超えないよう特に注意しなければならない。過度な荷重が続くとタイヤの変形や発熱が大きくなり、ひどい場合には損傷につながる可能性がある。
ホイールをインチアップする際も、デザインやタイヤ幅、外径だけを見てサイズを決めてはならない。交換するタイヤの荷重指数が、純正タイヤに求められる水準を満たしているかも確認する必要がある。外形上は装着できても、車両重量を十分に支えられない製品では安全を保証するのは難しい。

タイヤの位置交換をまったく行わない習慣も、寿命を縮める可能性がある。4本のタイヤは同じ速さで摩耗するわけではない。特に前輪は操舵を担い、前輪駆動車では駆動力まで伝えるため、後輪より早くすり減る場合が多い。
定期的なタイヤローテーションは、4本のタイヤの摩耗を比較的均一にし、タイヤを効率よく使用できるようにする。ただし、前後でタイヤサイズが異なる車両や回転方向が指定されているタイヤは位置交換に制限があるため、車両およびタイヤメーカーの指針に従わなければならない。
タイヤは価格負担が小さくない消耗品だが、何よりも自動車の安全を担う部品だ。空気圧を点検しなかったり、適正荷重を無視したり、位置交換まで先延ばしにしたりする行為は、タイヤの寿命を縮めるだけでなく、走行時の安全にも悪影響を及ぼす可能性がある。
月に1回空気圧を確認し、車両に合ったサイズと荷重指数を選び、条件に応じてローテーションを行う。こうした基本的な管理を守るだけでも、タイヤをより安全かつ経済的に使用できる。