「これが本当に使えるEVだ」トヨタbZ4Xツーリング、619Lの荷室で実用BEV戦争に殴り込み

引用:トヨタ自動車
引用:トヨタ自動車

トヨタが示す「使えるEV」への戦略転換

トヨタ自動車が、電気自動車(BEV)の「実用性」に主眼を置いた新たな戦略を打ち出した。既存の電動SUVであるbZ4Xをベースとしたステーションワゴン型BEV「bZ4Xツーリング」を発表し、デザイン優先から実生活での使い勝手を重視する方向へと明確にシフトした。

圧倒的な積載能力を実現した新デザイン

新型bZ4Xツーリングの白眉は、従来モデルを圧倒する積載能力にある。これまでのbZ4Xは、クーペライクで流麗なスタイリングが評価される一方で、荷室容量に課題を抱えていた。新型ではルーフ後端を延伸し、リアゲートの傾斜を立たせることで内部空間の効率化を徹底し、実用性を飛躍的に高めることに成功した。

ボディサイズと取り回しの両立

ボディサイズは全長4,830mm、全幅1,860mm、全高1,675mm、ホイールベース2,850mm。ホイールベースを変えずに全長を140mmプラスし、その増分をすべて荷室の拡張に充てた。これにより、最小回転半径5.6mという都市部での取り回しの良さを損なうことなく、広大なラゲッジスペースを創出している。

619Lの大容量ラゲッジ空間

ラゲッジ容量は従来比約1.4倍の619Lを実現。5名乗車時でもゴルフバッグ4個を余裕をもって積み込むことができ、リアシートを格納すれば最大1,240Lの広大な空間が出現する。最大1,850mmの奥行きを持つフルフラットなフロアは、キャンプや車中泊といったアウトドアユースにおいて抜群の利便性を発揮する。

パワートレインと航続距離

パワートレインはFWD(前輪駆動)とAWD(四輪駆動)をラインアップ。FWDは165kW(224馬力)、AWDは280kW(380馬力)を発生する。注目の航続距離はWLTCモードでFWDが734km、AWDが667kmをマーク。車体の大型化にもかかわらず電費性能を維持し、長距離走行への不安を払拭している。

バッテリー保証と充電性能

バッテリーケアも万全だ。150kWの急速充電への対応はもちろん、緻密な温度管理システムがバッテリーの長寿命化を支える。さらに「10年または20万km」の長期保証を付帯し、容量が70%を割り込んだ際の無償交換を約束するなど、BEV特有の懸念に対する回答を用意した。

価格とKINTOサブスクリプション

価格はFWDが約575万円、AWDが約640万円から。購入のほか、サブスクリプションサービス「KINTO」による利用も選択可能だ。bZ4Xツーリングは、BEVを「特別な存在」から「実益ある生活のパートナー」へと変えるトヨタの確固たる戦略転換を象徴する一台といえる。

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