「200万円台の価格でここまでやるか?」 BYD・シール06 EV、航続545kmと自動運転で“新・国民EV”の座を狙う

200万円台の電動セダン
BYD・シール06 EVが登場
「国民的EV」の座を狙うか

引用:BYD

中国の電気自動車(EV)市場で最も存在感を示すBYDが、ミドルサイズの電動セダン「シール06 EV」を正式に発売し、再び注目を集めている。既存のハイブリッドモデル「シール06 DM-i」が25万台以上販売され、その大衆性を証明している中で、今回のEVモデルはその人気を受け継ぐ戦略を示している。

電動化と先進機能を兼ね備えながら、手頃な価格帯を維持している点は、日本の消費者にとっても関心の高いポイントだ。BYDはこのシール06 EVを通じて、都市型EV市場の新たな基準を打ち立てる強い意思を示している。

引用:BYD
引用:BYD

専用EVプラットフォームと
空力設計

シール06 EVは、BYD専用のEVプラットフォーム「e-Platform 3.0 Evo」をベースに開発された。グリルレスの滑らかなフロントエンド、スリムなヘッドライト、なだらかなルーフライン、一体型テールライトといった空力性能を重視したデザインが外観の特徴だ。車体サイズは全長4,720mm、全幅1,880mm、全高1,495mm、ホイールベース2,820mmで、ハイブリッドモデルより30mm延長されており、空間効率が向上している。内装には15.6インチの回転式ディスプレイとLCDメーターが備わり、BYDらしいデジタルな感覚を演出している。

センターコンソールにはワイヤレス充電パッドが2個とカップホルダーを配置し、合計24の収納スペースを確保。インフォテインメントは「DiLink 100」、運転支援は「DiPilot 100」が担当し、高速道路での自動運転や自動駐車、緊急ブレーキ、側面衝突警告などの機能を備える。サスペンションは前輪マクファーソン、後輪5リンク独立式。車体の74%には高張力鋼板が使用され、9つのエアバッグも標準装備されている。シール06 EVは、低価格帯EVとしては珍しく高級仕様を多数搭載しながら、価格競争力を維持している点が注目されている。

引用:BYD
引用:BYD

手頃な価格で
2種類のパワートレイン

パワートレインは2種類が用意される。基本モデルには後輪駆動用の110kWモーターが搭載され、最高出力は148馬力。46.08kWhのLFPバッテリーにより、1回の充電で最大470km(CLTC基準)の走行が可能となる。上位モデルは160kWモーターを搭載し、215馬力を発揮。6.6kWhのバッテリーで最大545kmの走行距離を実現している。両モデルとも後輪駆動で、最高速度は160km/hに達する。充電性能も高く、バッテリーを30%から80%まで急速充電するのにかかる時間は約24分とされる。

シール06 EVは全3グレード構成で、価格は10万9,800元(約220万円)から12万9,800元(約260万円)に設定されており、同クラスの電動セダンの中でも高い競争力を持つ水準にある。既存のハイブリッドモデルに比べてやや高価ではあるが、EVならではの静粛性や維持費の安さでそれを補える。高性能・高効率・先進装備を兼ね備えつつ、価格を抑えたこのモデルは、中国国内だけでなく、グローバル展開への足がかりとなる可能性を秘めている。

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