「派手さより燃費」を選んだトヨタの判断は正しかったのか…ヤリスクロス改良型が問いかけるSUVの本質

引用:トヨタ
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トヨタ・ヤリスクロスは、欧州市場においてBセグメントSUV販売の上位を維持してきたモデルであり、今回2027年モデルとして商品改良を受けた。従来から効率性能と実用性を軸に商品性を構築してきたが、今回の改良ではパワートレインと駆動性能の最適化に重点が置かれている。

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継続的改良とAWD-i・ハイブリッド130の詳細

今回のアップデートは、トヨタが掲げる継続的改良思想に基づき、既存技術の成熟度を高める方向で実施された。特に全輪駆動仕様において、電動式AWDであるAWD-iの制御精度を向上させ、低μ路での安定性と実用性の底上げが図られている点が特徴である。

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パワートレインには「ハイブリッド130」システムが採用され、システム合算出力は130馬力を発生する。0-100km/h加速は約10.7秒と公表されており、日常域での加速性能を重視したセッティングとなる。燃費性能についてはWLTPモードで約20〜22.7km/Lとされており、この数値は同クラスのハイブリッドSUVと比較しても高水準に位置する。ただし、これらの数値はメーカー公表値であり、実走行条件によって変動する点には留意が必要である。

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内装刷新と環境素材、SUVとしての方向性

インテリアにおいては、環境配慮型素材の採用が大きな変更点となる。新素材「サクラタッチ」は、従来の皮革素材と比較して製造時の炭素排出量を大幅に削減したとされるが、この削減率については公開情報の範囲では第三者検証の有無を確認することはできない。ワイン製造過程で生じる副産物や木材由来素材を活用した構成は、単なるリサイクルにとどまらず、素材設計段階から環境負荷低減を図る取り組みとして位置付けられる。また、スポーティ志向の顧客に向けてTOYOTA GAZOO Racingのデザイン要素を反映したGR SPORTグレードも設定される。

引用:トヨタ
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車両特性としては、GA-Bプラットフォームによる低重心設計が操縦安定性に寄与し、効率性能と走行バランスの両立が図られている。一方で、車内空間の広さや大型ディスプレイを中心としたインフォテインメント機能といった装備面については、依然として改良の余地が残されている。ヤリスクロスは、装備の華やかさよりも燃費性能や走行安定性といった基礎性能を重視するユーザー層に対して適合性の高い選択肢といえる。

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