
今年5月に発売されたトヨタのSUV、ランドクルーザーFJが発売から1か月も経たないうちに中古市場で700万円台で流通していることが分かった。公式販売価格である450万100円の1.5倍を超える水準だ。
トヨタは購入契約時に「1年間保有、1万km以上走行」を条件に転売を制限する誓約書を受け取ったが、未使用車が業者オークションに続々と登場し、ネットユーザーからの批判が相次いでいる。中古車情報サイトcarview!には6月17日時点で、すでに4台の未使用FJが670万〜698万円で出品されている。

月間販売目標は1,300台、供給不足は発売前から予見されていた
新型ランドクルーザーFJは2026年5月14日に公式価格450万100円で発売された。タイ生産車で、国内月間販売目標は1,300台だ。しかし、発売と同時に注文が集中し、新規受注が中断された。初期配分数量はディーラーあたり数台に過ぎなかった。
そのほとんどは長い取引履歴を持つ既存顧客に優先配分されたと伝えられている。トヨタはこれを意識し、購入契約時に転売防止誓約書を要求した。契約書には1年間車両を保有し、その期間約1万km以上を走行するという条件が明記されている。しかし、供給不均衡が極めて深刻で、この誓約が実効性を持つかどうかは初めから疑問視されていた。

「SNSの噂は事実だった」…未使用のランドクルーザーFJがオークションに登場していた
発売直後からSNSでは「FJがすでに業者オークションに出た」という話が流れていた。取材に応じたある中古車ディーラーは「SNSで流れている内容は事実だ」と確認した。6月8日頃、関東及び東海地域の業者オークションに3台の新型FJが実際に登場したという。
3台とも走行距離は数十kmに過ぎない事実上未使用状態で、色は人気色のプラチナホワイトパールマイカだった。一部はモデリスタエアロパーツまで装着されていた。落札価格は税抜きで600万〜650万円の水準だった。消費税や各種手数料を加えると、落札ディーラーの実際の取得費用は660万〜720万円に達したと推定される。誓約書にサインしたにもかかわらず、ディーラーとの今後の取引機会を放棄し、早々に利益確定に動いたようだ。

700万円が市場の新基準に…背景にあるランドクルーザー250の前例
落札費用に利益を加えれば、小売販売価格は700万円を超えざるを得ないというのがディーラー側の説明だ。6月17日時点で、carview!に掲載された未使用FJ4台の価格は670万〜698万円の水準であり、大型中古車チェーンではなく小規模ディーラーや個人が出品したと推測される。今後の市場価格は当分の間700万円台を維持し、徐々に安定するとの見方が出ている。
業界ではランドクルーザー250の事例をその根拠に挙げている。2024年4月に520万〜785万円で発売されたランドクルーザー250は、2年が経った今でも当時545万円で販売されていたガソリンVXモデルが中古市場で580万〜650万円で取引されている。新車発売価格を上回る中古相場が2年以上続いていることになる。新型FJもディーラーの受注滞留が解消されるまで最低1〜2年は新車価格を上回る中古取引が続くと業界は見込んでいる。

供給不足を放置したトヨタへの批判、論争は続く見通しだ
この記事に寄せられたユーザーコメントの反応は冷ややかだった。「馬鹿馬鹿しい話だ」という意見に398人が共感し、「最初から供給量が足りないのを分かっていて発売するのはどうか」という指摘には322人が同意した。トヨタの供給管理に対する不満が相当あることを示している。
転売防止誓約という手段が市場の需給不均衡自体を解消できないという点は今回の事例でも再び明らかになった。公式価格で購入したい消費者はディーラー待機リストに名前を載せる以外に選択肢がない一方、プレミアムが付いた未使用車はすでに中古市場で流通している構造だ。トヨタが供給体制をどのように改善するのか、そしてこのプレミアム価格がいつまで維持されるのかが今後の注目ポイントだ。