電動化の時代に“3.8秒”を叩きつけたM2 CS、BMW最後の反逆

【引用:BMW】BMWが新型M2 CSを公開し、高性能クーペ市場に再び鮮烈な一撃を放った。外観はカーボンルーフやダックテール形状のブートリッド、Yスポークホイールなど伝統的なMディテールで固められる一方、真価はその内部にある。既存モデル比で約30kW向上した3.0リッター直列6気筒ツインターボは、最大出力約390kWと約650Nmを発揮し、0→100km/h加速を3.8秒で達成する。軽量化幅は約30kgと限定的で総重量は1.7トン台にとどまるものの、走行バランスと応答性はむしろ磨き上げられ、M本来の「コンパクトで鋭いドライバーズカー」像を再び明確に提示した。

【引用:BMW】ステアリングは鋭さを維持しながらも安定性が増し、厚みのあるグリップと高いボディ剛性が自然な操作フィールを生む。車高を8mm下げた新サスペンション設定と最適化されたダンパーにより、路面追従性は一段と強化された。一般道ではしなやかに、サーキットでは確かな踏ん張りを発揮し、日常とスポーツを高い次元で両立させる走りを実現する。

【引用:BMW】今回のM2 CSはマニュアル設定がなく、8速オートマチックのみの構成となる。ファンの議論を呼ぶ部分だが、BMWは「このエンジンにはATが最適」と説明する。パドル操作時の変速反応は鋭く、特にダウンシフトの即応性は印象的で、マニュアルに必要なトルク制御制限から解放される点も利点とされる。約180万円相当のカーボンセラミックブレーキは強力な制動力と耐久性を両立する一方、ブレーキフィールをモードで変える機能は過剰との指摘もある。

【引用:BMW】設定が煩雑と批判されたMモデル独特のメニュー体系も、ワンタッチで主要設定を保存できるMボタンにより大幅に簡潔化された。価格は8万7,000ポンド(約1,790万円)と強気だが、欧州ではポルシェ・ケイマンの生産終了、トヨタ・スープラ販売終了、日産GT-Rも歴史の幕を下ろし、純粋スポーツクーペはほぼ絶滅状態だ。その空白を埋める存在として、M2 CSは「買える最後のピュアスポーツ」と評される。後席やトランクの実用性を保ちながら、390kW級の出力を人の感覚で操れるという希少な体験を提供し、電動化が迫る時代においてBMWが依然として「運転の楽しさ」を理解していると示す1台となっている。

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