「公共充電器のはずなのに」 米EV充電所の法外料金・利用制限、誰が責任を取るのか?

公共充電器 引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ
引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ

米国とカナダで電気自動車の充電インフラが急速に拡大するなか、公共充電器をめぐる過剰な料金請求や利用制限の問題が浮上し、EV利用者の不満が高まっている。

EV専門メディアのElectrekは7日(現地時間)、公的資金の支援を受けた充電施設については、利用のしやすさや料金体系を一層厳格に規制すべきだと報じた。

Electrekによると、現在米国とカナダに設置されている公共の直流急速充電器(DCFC)の約23%を自動車ディーラーが運営しているという。

ところが、充電アプリ上では公共充電器として表示されているにもかかわらず、営業時間外の立入制限や車両の進入規制、過剰な料金設定などにより、実際には利用が困難なケースが少なくないという。一例として、ニュージャージー州ユニオンのヒョンデのディーラーが、IONIQ 5オーナーに対して1kWhあたり15ドル(約2,400円)を請求していたことが報告されており、同料金は一般的な急速充電の相場を大きく上回る水準だ。公共充電所として登録しながらも、一般利用者の使用を実質的に制限するような掲示物を設置しているディーラーもあると報じられた。

EVのイメージを損なうおそれも

Electrekは、こうした事例がEVを初めて検討する消費者に否定的な印象を与えかねないと指摘している。充電インフラへの不満が特定の事業者の問題にとどまらず、EV全体への不信感につながりやすいとも警告している。充電器の台数よりも利用者の体験の質が重要であり、充電時の不満はEV産業全体の評判に直結すると同メディアは強調している。

671ドルを請求された事例も

問題は自動車ディーラーに限らない。先月、イリノイ州シカモアのEV利用者が、料金表示に不備のある充電所を使用したところ、671.60ドル(約10万7,700円)を請求されたとして、掲示板サイトのRedditに投稿し話題となった。利用者は誤請求として返金を求めたが、運営会社は応じなかったとされている。

公共補助金を受けるなら公共性の担保を

Electrekは「公的補助を受ける充電事業者には、より厳格な義務を課すべきだ」と主張した。具体的には、1日最低16時間以上一般に開放し、ガソリンスタンドと同様に外部から視認できる料金表示板の設置を義務付けることを求めている。電力調達コストに対して過剰な料金設定に上限を設けるとともに、定期監査の導入も提言している。基準に違反した事業者には、税制優遇措置や補助金の返還を求める強力な制裁を科すべきだとも訴えた。充電インフラの拡大と並行して利用者の信頼を確保することが不可欠であり、公共充電所が名実ともに公共性を担保するよう制度の整備が急務だとElectrekは結んでいる。

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