東京・新宿のアントレックス(EntreX)が展開してきた超小型電気自動車「EV-eCo(イーブイ・エコ)」は、海外調達網の急変と原価上昇を受け、新車のオンライン販売を終了し、在庫を活用したアウトレット販売へ移行した。「自由と主体性」を掲げ、超小型モビリティ市場で存在感を示したモデルだった。

法規上「ミニカー」に分類され、運転には普通自動車免許(AT限定可)が必要だった。道路交通法上はヘルメット着用や二段階右折の義務がなく、道路運送車両法上は車検・車庫証明も免除(一部地域除く)。ただし高速道路は走行不可。車体は全長2,400mm・全幅1,125mm・全高1,619mmで、軽自動車より小回りが利き、パワーウインドウやサンルーフ、バックカメラなどを標準装備していた。

パワートレインは定格出力0.59kWのモーターと60V・58.2Ahのバッテリーを搭載し、車両重量310kg、最高速度は時速50km。100Vの家庭用コンセントで充電でき、満充電で約40km走行可能だった。価格は64万9,000円と手頃だったが、円安と部品・物流費の高騰により新車のオンライン販売を終了。既存購入者への整備・部品供給は継続する。

新車のオンライン販売は終了したが、EV-eCoが示した経済性と空間活用性は、超小型電気モビリティの方向性を示した。近距離移動に適した実用性を実証しただけに、市場環境改善後に登場しうる次世代の後継モデルへの期待も高まっている。
