
シボレー・マリブ27万台リコール バックカメラ欠陥でOTA修正不可、入庫交換が必須に
サプライヤーの製造工程における防水不備が露呈
米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が公開した資料によれば、リコール対象は2022年5月から2024年7月製造の2023~2025年モデル、計27万1,770台である。不具合の根源は、サプライヤーであるシャープ製のカメラモジュールハウジングにおける接合不良にあると特定された。ハウジングの密閉が不十分なため、内部に湿気が侵入し、バックモニターの画面消失や、著しい映像の歪みといった症状を引き起こす。GM(ゼネラルモーターズ)の調査では、対象車両の約6%において実害が発生する可能性があると試算されている。
部品交換のための入庫修理が不可避な状況
本リコールの特筆すべき点は、物理的なコンポーネントの刷新を要する点だ。多くの電装系不具合がソフトウェア改修で収束する昨今において、カメラユニット自体の交換はユーザーにディーラーへの入庫という実質的な負担を強いることになる。GMは2026年5月18日よりリコール通知を順次発送する予定であり、正規販売店ネットワークを通じた無償交換を加速させる方針だ。
ポスト・プロダクションにおける安全確保の課題
モデルの生産終了が目前に迫る中での大規模リコールは、ブランドの信頼性維持を優先した決断として一定の評価を得ている。一方で、広範囲に及ぶ対象台数に対し、交換部品の供給体制が追いつかず、修理完了までに時間を要するリスクも懸念される。バックカメラは後退時の安全を担保する不可欠な装備である。該当モデルのオーナー、あるいは中古車として同世代のマリブを検討しているユーザーは、モニターのチラつきや曇りなどの前兆を注視し、異常が認められた場合は直ちに点検を仰ぐべきである。