
BYDが第2世代ブレードバッテリーを初採用した大型EVセダン「シール08」を公開した。
米EV専門メディア「Electrek」が27日(現地時間)に伝えたところによると、シール08はCLTC基準で航続1,000km以上、5分充電で約400kmを追加できる超急速充電を売りにしたフラッグシップモデルだ。
第2世代ブレードバッテリーが実現した航続1,000km
シール08は週末に開催された北京モーターショーで初披露された。BYDはこの車両に800V高電圧プラットフォームと第2世代ブレードバッテリーを搭載。リン酸鉄リチウム(LFP)系バッテリーを採用した大型セダンに、ブレードバッテリー2.0と超急速充電を併せて投入する初のケースとなる。
ブレードバッテリー2.0は3月初旬に発表されており、BYDはCLTC基準で航続1,000km以上を達成したとアピール。1世代目と比べて航続距離が約2倍に伸びたという。充電性能も大きく進化し、5分充電で400km相当の走行を確保、同じ時間でバッテリー残量を10%から70%まで引き上げられる。氷点下30°Cの極寒環境でも、20%から97%への充電に要する時間は約12分にとどまる。
BYDはATTO 3やSong Ultra EVなど他のラインアップにも超急速充電技術を順次展開している。中国のバッテリー業界では充電速度が新たな競争軸となっており、CATLも先ごろ6分での完全充電をうたうLFPバッテリーを公開した。
510kWの走行性能と先進シャシー技術
シール08のデュアルモーター四輪駆動(AWD)モデルは、フロント190kW、リア320kWの合計510kW(約684PS)を発揮する。後輪駆動モデルは最高出力255kW/320kWの2グレードを設定。ボディサイズは全長5,150mm、ホイールベース3,030mm、車両重量2,040kgとなる。最高速度は240km/hに達する。
足回りには後輪操舵システムを採用、車体姿勢を電子制御するBYD独自の車体姿勢制御システム「DiSus-A」とデュアルチャンバー式エアサスペンションを組み合わせた。ルーフに搭載されたLiDARは、BYDの先進運転支援システム「God’s Eye B」のセンシングを担う。
シール08は高級EVセダン市場に向けた戦略モデルで、オーシャン8シリーズの2大フラッグシップの一翼を担う。同じイベントで公開されたSUV「シーライオン08」とセットで展開される。中国市場での発売は2026年第2四半期を予定し、価格は30万〜35万元(約630万〜約735万円)程度と見込まれる。
BYDのコスト優位と大量生産戦略
注目されるのはBYDの巨大な生産体制だ。同社はブレードバッテリー2.0をはじめとするコア技術の研究開発費を、多数の車種と大量生産で分散できる構造を築いている。BYDは昨年400万台以上を販売しており、2026年はさらなる販売拡大を目指す。