「EVは死んでいない」欧州で新車5台に1台がBEV、”失速”報道の裏に隠れた数字

自動車メーカーが北米で一部の電気自動車(EV)プロジェクトを見直し、損失を計上する動きを見せたことで、一部で「EV化は減速した」との懸念が浮上している。しかし、グローバルな市場データを精査すると、地域ごとに成長速度の差異はあるものの、電動化への構造的な移行は依然として進行していることが示される。

欧州BEV市場の現状:18.8%という数字

欧州自動車工業会(ACEA)によると、2026年1〜2月の欧州新車市場における純電気自動車(BEV)の販売比率は18.8%に達した。新車5台に1台がBEVという水準である。プラグインハイブリッド(PHEV)を含めると比率は3分の1を超える。一方で、ガソリン車やディーゼル車といった内燃機関車の比率は30%台前半まで縮小しており、電動化の潮流は構造的に定着している。

引用:ホンダ
引用:ホンダ

特にフランスではEV販売が前年同期比で38%以上増加し、ドイツでも20%台中盤の成長を記録した。市場シェア18%台という現状は、初期の普及段階から大衆市場への移行期にあることを示唆している。

米国市場との対比

米国市場においては、税制優遇措置の縮小が需要に影響を与えた。一時10%を超えていたBEVの比率は現在6%前後で推移しているが、補助金なしでも市場は存続しており、メーカー各社は価格戦略やラインナップの調整を通じて需要基盤を維持している。

引用:日産
引用:日産

グローバル市場の実態と今後の展望

グローバル全体を俯瞰すれば、EV市場は縮小したのではなく、地域ごとに成長のペースが異なる局面にある。一時的な成長率の低下はあっても、主要各地域が電動化へと歩みを進めている事実に変わりはないというのが、市場分析の主流となっている。

引用:フォルクスワーゲン
引用:フォルクスワーゲン

引用:テスラ
引用:テスラ

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