
新車を契約する場では感覚が麻痺しやすい。数百万円という車の価格感覚に慣れてしまうと、「数万円程度なら」という気持ちになり、オプションカタログのページをめくる手が止まらなくなる。購入から数か月後に「なぜ付けたのか」と首をかしげることになるオプションも少なくない。国内の新車購入者から実際に聞かれる後悔の声を7つのパターンに整理した。

費用対効果を再考したい新車オプション:純正エアロパーツ、ドライブレコーダー
純正エアロは車体へのフィッティングが確実で、リセール面でも有利とされる。しかし、フルエアロパーツを組み合わせると瞬く間に数十万円になる。加えて人気車種ともなれば、同じエアロパーツを装着した車が街に溢れているケースもある。個性を出すために選んだのに差別化につながらないのでは、費やした金額の意味が薄れる。その分の予算を他のオプションや上位グレードに充てるほうが、実質的には賢明な選択となりうる。
純正ドライブレコーダーも似たような構造だ。2024年のソニー損害保険の調査によると、ドライブレコーダーの搭載率は51.9%に達している。ディーラーが純正品を勧めるのは当然として、純正という名前が付くと市販品よりかなり割高になる。カーナビ連動といった純正ならではの機能がなければ、同予算でより高性能な市販品を選んだほうが性能・コストの両面で有利になる。

買った後で気持ちが冷めやすい新車オプション:フットランプ、カーテシランプ
フットランプは足元をやわらかく照らし、高級感を演出する装備だ。ディーラーのショールームで体験すると雰囲気に引き込まれやすいが、実際に使ってみると「足元が明るすぎてかえって気が散る」という声もある。購入前に夜間環境で直接体験して決めるのが良い。
カーテシランプは、ドアを開けた際にメーカーやモデルのロゴが足元を照らす装備で、比較的安価に取り付けられ、視覚的なインパクトも大きい。装着直後の満足感は高い一方、時間が経つと「少し子どもっぽく見える」として元に戻したというケースもある。メルセデス・ベンツやBMW、ポルシェといった輸入車でも純正設定があり価格帯はさまざまだが、時間が経ってもその印象が続くかどうかを冷静に考えておきたい。

管理に手がかかる新車オプション:ベージュ内装、純正フロアマット
ベージュ系インテリアは車内を明るく、洗練された雰囲気にまとめてくれる。しかしブラック系より汚れや劣化が目立ちやすく、ひとたび汚れると除去が難しく、小さな子どもが乗るファミリーカーでは特に注意が必要だ。アフター対策としては合成皮革(PVC)素材の市販シートカバーをかぶせると雰囲気を保ちながら汚れを簡単に拭き取れる。
純正フロアマットは専用設計でフィッティングと質感が確かなものだ。高級車では10万円を超えるケースもあるが、フロアマットはあくまで消耗品だ。純正マットがもったいなくて、その上に市販品をさらに重ねて使うことになったという声も少なくない。最初から市販品を選べば、コストを大幅に抑えながら実用性を確保できる。

最後にもう一考したい新車オプション:サンルーフ
サンルーフは付けたものの思ったより使用頻度が低く後悔する代表的なオプションだ。換気と開放感という魅力は確かなものの、夏の暑さや冬の寒さを考えると、年間を通じて積極的に活用するのは難しい。オプション追加の場合は数十万円規模の出費になることもあり、開閉機構をルーフ内に収める構造上、一部のセダンなどでは室内の天井高がわずかに下がるというデメリットもある。「本当に必要な装備か、それとも単に欲しいだけか」を冷静に見極めたい。
「迷っている理由が価格なら買え、買う理由が価格だけなら止まれ」という言葉がある。新車契約の高揚感が残るうちにどのような判断を下すにせよ、ディーラーに「一晩考えさせてほしい」と伝えるのが最も確実な対策といえる。