
韓国のあるアパートで、理解に苦しむ出来事が起きた。ゲートを開けてもらえなかった腹いせに、一人の男性がアパートの出入口の真ん中に車を停めたまま立ち去り、多くの車両が10時間以上も足止めされた。一瞬の感情を抑えられなかったこの行動は、結局彼を法廷に立たせることになった。韓国で話題となった、常軌を逸した報復駐車事件である。

事件の発端は些細なことだった。当時30代のA被告は知人から借りたワゴン車でアパートの駐車場に入ろうとしたが、未登録車両を理由に警備員がゲートを開けなかった。問題はその後だ。怒ったA被告は車を出入口の真ん中に停めたまま家に入り、進入路は瞬く間に巨大な障害物と化した。折悪く週末の早朝の出来事だった。

住民はもちろん訪問客や通勤車両、配達車両、緊急車両までもが行き来できなくなった。10時間以上も通行が麻痺したため、結局管理事務所が警察に通報した。現場に駆けつけた警察が車両を牽引し、ようやく状況は収束した。それでもA被告は牽引作業中も協力するどころか、連絡すら避けたという。自らの行動が招いた混乱に対し、最後まで責任から逃れようとしたのだ。

A被告は一般交通妨害(韓国の刑法上の罪状)と業務妨害の容疑で起訴され、裁判官は300万ウォン(約34万円)の罰金を言い渡した。判決文では「住民や訪問客に大きな不便を与えた」「公共の秩序を著しく損なう犯罪」と指摘されたが、反省の態度と身体的被害がなかった点を考慮し、実刑ではなく罰金刑が選択された。ゲート一つから始まった些細な争いが、結局は重い代償を招いた事件である。