
新車価格と整備費用がそろって上がるなか、一台の車をできるだけ長く乗り続けようとするドライバーが増えている。ただ、車の寿命は走行距離だけで決まるわけではない。急加速を控え、タイヤの空気圧をこまめに確認するといった小さな習慣だけでも、エンジンや変速機、サスペンションにかかる負担は大きく減らせる。米誌リーダーズ・ダイジェストが紹介した管理法をまとめた。
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エンジン始動直後は穏やかに走らせる
車の寿命を左右する最も大きな要素の一つが運転習慣だ。エンジンをかけた後に長時間アイドリングさせる必要はないが、エンジンと変速機が適温に達するまでは、急加速や高回転域の使用を避けたい。
急発進や急ブレーキ、過度な高速走行は、エンジンだけでなく変速機やブレーキ、タイヤ、サスペンションの摩耗も早める。段差やポットホールを勢いよく通過したり、縁石にタイヤをぶつけたりするのも、ホイールやタイヤを傷める原因になる。車の寿命は、数万kmにわたって積み重なる運転習慣で差がつく。
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タイヤの空気圧と摩耗状態を確認する
タイヤは安全性や燃費、乗り心地を直接左右する部品だ。空気圧が不足するとタイヤの変形や発熱が大きくなり、摩耗が早まって燃費も悪化する。

空気圧は走行前のタイヤが冷えた状態で測り、運転席側のドア開口部や取扱説明書に記載された指定値に合わせる。季節ごとの気温差が大きい日本では、夏と冬を迎えるたびに点検しておきたい。
片方のタイヤだけ異常に摩耗している場合は、ホイールアライメントやサスペンションの不具合を疑ったほうがよい。メーカーが推奨する周期でタイヤをローテーションすれば、偏摩耗を抑えて寿命を延ばせる。
トレッドがすり減ったタイヤは、雨の日の制動力と排水性能が大きく落ちるため、早めに交換したい。
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エンジンオイルは規格と交換周期が重要だ
エンジンオイルは、エンジン内部を潤滑し、熱や汚れを抑える役割を担う。量が不足したり、劣化したまま使い続けたりすると、内部部品の摩耗や損傷を招きやすくなる。

定期的にオイル量を確認し、メーカーが指定した粘度と規格の製品を使う。粘度が高ければどの車にもよいというわけではない。
交換周期は取扱説明書を基準にするが、短距離走行の繰り返しや激しい渋滞、頻繁なアイドリング、山道の走行が多い場合は、シビアコンディション向けの周期を適用するほうが安全だ。
オイル交換の際はオイルフィルターも併せて点検し、エアフィルターや燃料フィルターは車種ごとの整備スケジュールに沿って管理する。オイルを規定量より多く入れることもエンジンの不調につながるため、注意が必要だ。
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洗車は見た目よりも腐食防止が目的だ
外観の手入れは、車をきれいに見せるだけの作業ではない。汚れを放置すると、塗装面や車体下部の腐食が早く進む。

できれば屋内や日陰に駐車し、強い紫外線や熱に長時間さらさないようにしたい。定期的な洗車とワックスがけは、塗装面を汚れや紫外線から守るのに役立つ。
とくに冬季に路面へ散布される凍結防止剤は、車体下部やサスペンション部品の腐食を進める。雪道や凍結防止剤が散布された区間を走った後は、下回りも洗っておきたい。
塗装が剥がれた小さな傷も放置せず、早めに手を打ちたい。ホイールハウス内のマッドガードやアンダーカバーが破損していると、水や小石が主要部品に当たるおそれがあるため、点検が必要だ。
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冷却水とブレーキ液も定期的に点検する
大きな故障の多くは、小さな異常の兆候から始まる。エンジンオイルだけでなく、冷却水やブレーキ液、バッテリーの状態も定期的に確かめたい。

冷却水が不足したり性能が落ちたりすると、エンジンの過熱につながる。メーカーが指定した規格と混合比率を必ず守り、高温の状態で冷却水キャップを開けるのは避ける。
ブレーキ液は時間の経過とともに水分を吸って性能が低下するため、整備スケジュールに沿って点検し交換する。油圧式パワーステアリングの車はオイル量と漏れの有無も確認したいが、電動パワーステアリングを採用する近年の車両には、そもそもパワーステアリングオイルがない。
バッテリー端子の腐食や固定状態を確認し、エンジンのかかりが普段より悪い、ヘッドライトが暗いといった症状が出たら、バッテリーの点検を受けたい。
車を長く乗るための特別な秘訣はない。メーカーが定める整備周期を守り、いつもと違う音や振動、においを見逃さないことが大切だ。小さな異常を早いうちに見つけられれば、大きな故障や思わぬ修理費を減らせる。