「儀典専用から日常へ?」韓国トヨタがアルファードにプレミアム投入、2列目仕様で勝負

引用:韓国トヨタ
引用:韓国トヨタ

韓国でアルファードが、また一段違う立ち位置に踏み出した。

韓国トヨタは1月15日、2026年モデルのアルファードハイブリッドプレミアムを正式に発売し、韓国全国のトヨタ正規ディーラーで販売を開始した。これまで韓国仕様は最上級のエグゼクティブ1グレードのみという構成だったが、今回新たにプレミアムが加わり、2グレード展開となった。

日本の読者にとって興味深いのは、その狙いどころだ。韓国市場におけるアルファードは、これまで官公庁や企業の送迎、いわゆる儀典用途の色合いが強かった。今回のプレミアムは、そのイメージを意識的に緩め、日常使いや家族利用まで視野に入れた仕様として位置づけられている。

アルファードは2002年の初代登場以来、ハイブリッド技術や先進安全装備、上質な快適性を磨き続けてきたトヨタのフラッグシップミニバンである。韓国では2023年9月に4代目が導入され、快適な移動そのものを価値とするコンセプトが前面に打ち出された。

今回追加されたプレミアムグレードは、その世界観を保ちながら装備内容を最適化した点が特徴だ。2列目キャプテンシート、ナッパレザー、デュアルパノラマルーフ、JBLプレミアムオーディオといった中核装備は維持されている。

注目は2列目シートの作り込みである。上位エグゼクティブのエグゼクティブラウンジシートをベースとしつつ、回転式テーブルを廃し、シート側面固定式のサイドテーブルを採用。スマートフォンなどの小物を置きやすくし、シート間スペースの使い勝手を高めている。

シート操作は2列目アームレストに集約され、パワースライドやポジション調整が直感的に行える。さらに左右独立のタッチ式コントローラーを備え、エアコン、照明、サンシェード、オーディオ、シート機能を一括制御できる点は、日本仕様と比べても遜色ない。

電動オットマン、空気圧式マッサージ、リクライニングといった快適装備も健在だ。加えて、照明や空調、シートポジションを自動で切り替えるスマートコンフォートモードを搭載し、移動時間そのものを演出する方向性がより明確になっている。

価格は韓国で8,670万ウォン。日本円換算でおよそ930万円前後となり、韓国市場におけるプレミアムミニバンとしての位置づけがうかがえる。

韓国トヨタは、本モデルを仕事と家庭の両立を重視する層に向けた一台と説明する。日本ではファミリーユースの印象が強いアルファードだが、韓国では市場の成熟に合わせ、用途と価値提案を細かく調整してきている点が興味深い。

なおアルファードは、2024年に韓国自動車記者協会が選定する今年の車でユーティリティ部門を受賞。韓国市場にプレミアムミニバンという新しい選択肢を定着させたモデルとして評価された。

日本で見慣れたアルファードが、韓国ではどのように受け取られ、どのように進化しているのか。その一端を示す今回のプレミアム追加は、日本のアルファード像を改めて考えさせる動きと言えそうだ。

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