「知らないと損」…愛車に眠る”お宝ボタン”、80%のドライバーが存在すら知らない

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毎日乗るマイカー、その機能の半分も使いこなせていない

高額な費用をかけて購入した自動車。しかし実際にドライバーが活用する機能は全体の半分にも満たない。自動車の専門家は「新車を購入したドライバーの多くが、搭載された機能の20〜30%しか活用できていない」と指摘する。高額なオプション代を支払っても、その機能の存在すら知らずに過ごすケースが多々あるということだ。

特に車両の至る所にある「隠れたボタン」は、ドライバーの80%以上が使い方はおろか、どのような機能かすら把握していないことが多い。一見すると意味のない装飾のように見えるが、知ってさえいれば日々の運転をより便利で安全にしてくれる、文字通りの「お宝ボタン」といえる。クルマのオーナーなら把握しておきたい重要機能を以下に紹介する。

エアコン横の「内気循環ボタン」、正しく使えば燃費が変わる

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最もよく見かけるが、実際の正しい使い方を知らないボタンが「内気循環ボタン」だ。車内外の空気の流れを調整するこのボタンは、通常、矢印が車内でのみ回るかたちのアイコンで表示されている。意味もなくオンにしたり、逆に一度も使用しないドライバーも多いが、状況に応じて正しく使い分けると、その効果は大きい。

夏場にエアコンを強く稼働させるときは内気循環モードに切り替えるのが基本だ。外気の熱い空気を遮断し、すでに冷えた車内の空気だけを循環させるため、エアコンの効率が向上し、燃費改善も期待できる。トンネル内や排気ガスのひどい道路では、このボタンで外気を遮断するとよい。冬場にヒーターを使用する際は、長時間(目安30分以上)内気循環モードを使い続けると二酸化炭素濃度が上昇し、眠気を招く恐れがあるため、定期的に外気導入モードへ切り替えての換気を推奨する。小さなボタン一つだが、正しく使えば燃費と健康の両立が図れる。

ECO・SPORT・SNOW…走行モードボタンを正しく活用する

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シフトレバー周辺にある「走行モード切替ボタン」も、多くのドライバーが無意識に見過ごしがちな機能だ。出荷時に設定された「ノーマル(Normal)」モードのまま運転しているケースがほとんどだが、各走行モードはそれぞれの状況で車両性能を最大限に引き出すよう設計されている。

燃費向上を目的とする場合は「ECOモード」の活用が効果的だ。エンジンレスポンスとエアコン出力を穏やかに制御し、通常モードに比べて平均5〜10%の燃費向上効果が得られる。高速道路への合流や追い越し加速が必要な場面では「SPORTモード」が真価を発揮する。エンジンのレスポンスが鋭くなり、より力強い加速が得られるためだ。冬場の雪道や凍結路面では「SNOWモード」または「WINTERモード」を選択したい。発進時のタイヤの空転を抑制し、安定した走行を確保する。このほか、一部の車種には「MUDモード」「SANDモード」「ROCKモード」といったオフロード専用モードが搭載されているため、一度は取扱説明書を確認してみる価値は十分にある。

サイドミラー下の「隠れたボタン」…死角をなくす

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運転席ドアトリムにあるサイドミラー調整パネルには、意外と多くのボタンが配置されている。特に知られていない機能が「サイドミラー自動チルトダウン機能」だ。リバースギア(R)に入れるとサイドミラーが自動的に下方へ向き、後輪と車線の間を正確に映し出す。縦列駐車や狭い場所への駐車時に威力を発揮する機能といえる。

この機能は通常、サイドミラー調整スイッチを「L」または「R」位置に置いたままリバースギアを入れると有効になる。また、車種によっては「フォールディングボタン」を長押しするとサイドミラー自動格納機能のオン・オフが切り替わる。狭い駐車場で隣の車両との接触を防ぐ上でも有効だ。一部の車種では、ブラインドスポットモニター(BSM)のオン・オフスイッチがドアトリム付近に設けられている場合もある。ドアトリムのわずかなボタン操作が事故防止に大きく貢献することを覚えておきたい。

ステアリング上のボタンと「オートホールド」…運転疲労を半減させる

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ステアリングホイールには、意外と多くの機能ボタンが配置されている。音量調整、音声認識、電話の受信・拒否といった基本機能に加え、ドライバーが気づいていない機能も多数ある。「音声認識ボタン」を長押しすると車両のAIアシスタントが起動し、「エアコンを22度に設定して」「近くのガソリンスタンドを探して」といった指示を音声で実行できる。クルーズコントロールボタンも、単にオン・オフするだけのものではない。「SET」ボタンで現在の速度を登録し、「+/-」ボタンで微調整が可能なほか、車間距離維持機能まで活用することで、長距離ドライブにおけるドライバーの疲労軽減に大きく貢献する。

シフトレバー付近の「オートブレーキホールド」と「EPB(電動パーキングブレーキ)」ボタンも、ぜひ知っておきたい機能だ。オートブレーキホールドを有効にすると、信号待ちの際にブレーキペダルから足を離しても車両が自動的に停止状態を維持し、アクセルを踏むと自動的に解除される。市街地走行時の信号待ちなど、ドライバーの脚への負担を大幅に軽減する機能として評価されている。EPBもボタン一つで作動し、坂道では「ヒルスタートアシスト」機能と連動して車両の後退を防ぐ。この2つの機能を使いこなせるようになれば、市街地での通勤ストレスも大きく軽減されると評価されている。

意外なお宝ボタン…ウィンドウ・シート・トランクの隠れた機能まで

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最後に把握しておきたい隠れた機能が、ドア、シート、トランクに散在している。運転席ドアのウィンドウスイッチは、単に窓を上げ下げするためだけのものではない。スイッチをわずかに引くだけで窓が自動的に全開・全閉するワンタッチ操作に対応した車種が大半だ。また、運転席から他の座席の窓も制御できる「ウィンドウロックスイッチ」は、子供が同乗する際の安全確保に役立つ。

運転席シートには「メモリーシート」機能が搭載されている車種も多い。1・2番ボタンを長押しすると、現在のシートポジション、サイドミラーの角度、ステアリングポジションを記憶できる。複数人でクルマを共用する家庭では特に重宝する機能だ。トランクには「電動ハンズフリーテールゲート」機能が搭載された車種もあり、スマートキーを携帯した状態でリアバンパー下に足を差し入れると自動で開く。荷物を両手いっぱいに持っているときに真価を発揮する。

自動車業界の関係者は「現代のクルマは単なる移動手段にとどまらず、家電製品に近いほど多様な機能を備えるようになっている」と述べ、「オプション代を支払った分を十分に活用するためには、月に一度でも取扱説明書を開く習慣をつけることが大切だ」とアドバイスする。別の専門家は「メーカーの公式YouTubeチャンネルに動画マニュアルが整理されているため、時間があるときに視聴してみるのも有効な方法だ」と付け加えた。愛車に備わった機能の真価は、ドライバーがどれだけ使いこなすかにかかっている。まずは普段気に留めていなかったボタンを一つ押してみることから始めてみてはどうだろう。小さな発見が、日々の運転体験を大きく変えてくれるはずだ。

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