「安全装置が邪魔をする」雪に埋まった車が動けない本当の理由

【引用:ゲッティイメージズ】冬季の雪道では、発進時にタイヤが空転する場面が発生しやすい。その際に話題となるのがESCの作動だ。ESCは通常、常時オンで機能する車両安定化装置であり、横滑りを抑制するために設計されている。しかし、その制御内容や適切な使用条件を正確に理解している運転者は多くない。

【引用:ゲッティイメージズ】ESCはElectronic Stability Controlの略称で、車両の挙動をセンサーで常時監視し、スリップを検知するとエンジン出力を抑制しつつ必要な車輪に制動力を配分する。メーカーによってはTCSやVDCなど別名称が用いられるが、基本機能は共通している。滑りやすい路面やカーブ走行時に効果を発揮する装置だ。

【引用:ゲッティイメージズ】問題となるのは発進時である。駆動輪が空転するとESCがこれをスリップと判断し、出力を抑え続けることで車両が前進できなくなる場合がある。この現象から雪道では常にESCをオフにすべきだという誤解が広がりやすいが、安全性の観点から見れば適切とはいえない。

【引用:ゲッティイメージズ】ESCを一時的にオフにするべき状況は限定的だ。具体的には雪に埋もれて発進できない場合や、スタック状態からの脱出時のみである。この場合、駆動輪に一定の空転を許容することで雪を掘り、接地力を確保しやすくなる。ただし、脱出後は速やかに再びオンに戻すことが前提となる。

【引用:ゲッティイメージズ】操作手順としては、車両を完全停止させた状態でESC OFFボタンを長押しし、メーターパネルの表示を確認する。発進時は低いギアを選択し、アクセルを急激に踏み込まず一定の踏力を維持しながら慎重に進む。脱出成功後はOFF表示が消えたことを必ず確認し、通常制御へ復帰させる。

【引用:ゲッティイメージズ】走行中にESCをオフのままにすることは推奨されない。特にカーブ区間や一定速度以上では車両安定制御が働かず、不安定な挙動を招く可能性がある。雪道ではESCをオンに維持したまま速度を抑え、十分な車間距離を確保することが基本だ。ESCは脱出専用機能ではなく、走行安定化を目的とした安全装置である。

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