
アメリカ海軍が、長距離自律航行が可能な大型無人潜水艇(UUV)「HADALUS」を実際の海上訓練に投入し、試験した。長さ約10mに達するこの無人潜水艇は、水中で発射体を運用する能力を初めて実演し、次世代海上戦プラットフォームとして注目を集めている。
レイセオンとComposite Energy Technologies(CET)は最近、アメリカ海軍の訓練でHADALUSが海上任務と水中発射能力の試験を成功裏に遂行したと発表した。正確な訓練場所と時期は公開されていない。
長さ10m、2000海里以上自律航行
HADALUSは、一般に想像される小型水中ドローンとはサイズが異なる。長さは34フィート(約10.4m)、断面幅は6フィート(約1.8m)だ。レイセオンは、1回の任務で2000海里(約3700km)以上航行可能だと説明している。
CETが公開した自社仕様には、最大3000海里(約5556km)の航続距離と約3000mの運用深度が示されている。ただし、今回のアメリカ海軍試験に関するレイセオンの公式発表では、航続距離を2000海里以上と表現している。
船体には、金属フレームの代わりに炭素繊維ベースの複合材料構造が採用されている。外部圧力に耐えながら、内部に様々な任務機器と貨物を搭載できるよう設計されているのが特徴だ。

水中での発射能力まで実演
今回の試験で最も注目される点は水中発射能力だ。レイセオンによると、HADALUSはアメリカ海軍の水中試験場で複数の海上任務を遂行した後、潜航状態で統合発射システムの作動能力を証明した。アメリカ海軍がこの統合機能を実際に水中で確認したのは今回が初めてだ。
試験艇には発射装置とソナー、任務用電子機器などが搭載された。ただし、どの種類の発射体を使用したのか、具体的なセンサーと武装構成は公開されていない。
レイセオンは長期的に、1隻の無人潜水艇が標的を探知し再追跡した後、交戦まで行える水中戦闘システムを目指している。ただし、今回の試験で実際の標的交戦まで検証されたわけではない。

弾薬から医療物資まで運搬
HADALUSは武装プラットフォームだけでなく、水中貨物輸送にも活用できるよう設計されている。
CETはモジュール式構造を採用し、任務に応じて機体構成を変更でき、燃料、弾薬、戦闘食料、医療物資などを運搬できると説明している。製造元が公開した資料によれば、搭載量はトン単位まで拡張可能だ。
特に、支援艦なしで沿岸部において運用する物流任務も視野に入れている。敵の監視が集中する海域で、既存の輸送船の代わりに無人潜水艇を利用し、物資を密かに届ける方式だ。
ただし、CETが強調するステルス性・輸送能力は、現時点では製造元が示す設計目標・性能説明の域を出ない。

価格は既存UUVの最大5分の1
価格競争力もHADALUSの特徴の一つだ。レイセオンは、HADALUSの価格を同様の長期滞空型無人潜水艇の約3分の1から5分の1の水準に抑えることを目指していると明らかにした。
開発速度も速い。レイセオンとCETは、最初の概念設計から実際の水中試験が可能な試作品を作るまでに、18ヶ月もかからなかったと説明している。
炭素繊維ベースのモジュール型構造と自動化生産方式を活用し、既存の軍用水中プラットフォームよりも早く、安価に大量生産する戦略だ。

水中戦にも「ドローン時代」到来か
アメリカ海軍がHADALUSをいつ実戦配備するかは、まだ決まっていない。今回の試験も、量産や正式採用を意味するものではない。
しかし、長距離自律航行と水中発射、偵察・探知、物資輸送などを1つのプラットフォームに統合しようとする方向性は明確だ。
レイセオンは、水上プラットフォームより探知が難しい自律水中システムを構築することが開発目標だと説明している。空と地上で急速に普及した無人システムが、今や水中戦領域でも本格的に影響力を拡大している。