
真夏の炎天下、地下駐車場が満車で日陰のない屋外駐車場しか残っていない状況は、運転者なら誰もが経験する困り事だ。場所を選ばず駐車すると、戻った頃には車内が70度前後の蒸し風呂状態になっていることもある。屋外駐車でも止める場所と向きで車内温度や車両へのダメージは大きく変わるため、ましな場所を選ぶ方法と車内温度を下げるコツを見ていく。

屋外駐車で最初に目を向けるべきは、木ではなく構造物だ。建物の壁面や塀、大型看板、高架道路の下は長時間安定した日陰をつくる。特に高い建物の北側や東側の壁面は、真昼の強い日差しを午後の間遮る好条件の場所だ。周囲に建物がなければ、大型トラックやバスなど背の高い車両の近くに寄せるのも一つの方法だが、相手車両の移動で日陰が続かない可能性は考慮しておきたい。

太陽は時間とともに移動するため、現在の日陰も1~2時間後には日差しが当たる場所になりうる。午前に駐車し午後戻る場合は、太陽が西へ移るにつれ日陰が長くなる建物の東側や北側を狙うと有利だ。車の向きは、フロントガラスとダッシュボードが正面から日差しを受けないよう前方を日陰側か北側へ向けることが重要で、これだけで体感温度は大きく変わる。

広く伸びた木陰は魅力的だが、猛暑期には両刃の剣となる。木から落ちる樹脂や鳥のふんが高温の塗装面に焼き付き、しみや腐食を残すため、木の下に駐車した場合は戻った後できるだけ早く洗車するのが望ましい。黒いアスファルトは熱をため込みタイヤや車体下部に輻射熱を伝えるため、照り返しの少ない排水性のよい場所を選び、ガラス張りの建物が日光を反射して熱を集中させる場所は避けたい。

よい場所を確保したら、サンシェードで直射日光を遮り、窓をわずかに開けて熱気の逃げる隙間をつくる。乗り込む際はドアを少し開けて換気し、熱気や有害物質を避ける。ライターやスプレー缶、モバイルバッテリーなど高温で爆発・変形しうる物は必ず取り出しておくべきで、数分でも子どもやペットを車内に残してはならない。重要なのは完璧な日陰でなく、条件のよい場所を選び工夫で補うことだ。