
コンパクトカーの枠を超えた上質さを、コクピットのデジタル化がさらに引き上げた——2027年モデルの「カローラ ハッチバック」に込められたのは、そんなメッセージだ。北米トヨタが発表したのは2026年7月14日のこと。デジタルメーターとインフォテインメントの刷新を軸に、新規パッケージや純正アクセサリー、追加ボディカラーまで盛り込まれ、商品力に厚みが加わった。
カローラシリーズの5ドアハッチバック仕様として知られるこのモデルだが、実は国によって呼び名が異なる。日本では2018年6月に「カローラ スポーツ」の名で登場し、TNGAプラットフォームを採用した12代目カローラシリーズの先陣を切った一台だ。北米へは同年7月から販売網に加わっており、その前段として3月にはニューヨーク国際オートショーで世界初披露を果たしている。当時、北米仕様は「カローラ iM」の系譜を継ぐモデルという位置づけを与えられていた。
ボディサイズ(北米公表値)は全長約4369mm(172in.)、全幅約1791mm(70.5in.)、全高約1450mm(57.1in.)、ホイールベースは約2639mm(103.9in.)。パワートレインは最高出力169馬力、最大トルク151lb-ftを発生する2リッター直列4気筒に、ダイナミックシフトCVTを組み合わせる構成で、発進時にはローンチギアが力強い加速をアシストする。ドライブモードはNORMAL・ECO・SPORTの3種を用意し、全グレードにパドルシフトを標準搭載するあたりに、コンパクトカーながら走りにもこだわる姿勢がにじむ。
今回の改良で最大の見どころといえるのが、コクピット周りのデジタル化だ。エントリーグレードのSEには7インチのデジタルメーターが標準となり、走行情報の視認性が向上。上位グレードのXSEでは12.3インチデジタルメーターと10.5インチのトヨタオーディオマルチメディアシステムがセットで標準装備される。さらに新設の「SEプレミアムパッケージ」を選べば、SEグレードでもこの12.3インチ+10.5インチの組み合わせを手に入れられるようになり、上級仕様に迫る装備選択が可能になった。
エクステリアの選択肢も広がりを見せる。純正アクセサリーとして18インチのグロスホワイトアルミホイールが新たにラインナップに加わったほか、ボディカラーには「インクド」「ブループリント」「ブループリント(ブラックルーフ)」の3色が追加された。
安全装備に関しては、全グレードにトヨタセーフティセンス3.0を標準搭載。歩行者検知機能付きのプリコリジョンシステム、全車速追従型のダイナミックレーダークルーズコントロール、ステアリングアシスト付きレーンディパーチャーアラート、レーントレーシングアシスト、ロードサインアシスト、オートマチックハイビーム、プロアクティブドライビングアシストといった先進運転支援機能が一通り揃う。加えて、リアクロストラフィックアラート機能を備えたブラインドスポットモニターも全グレード標準となっている。
コネクティビティ面では、8インチタッチスクリーンを採用したトヨタオーディオマルチメディアが全車標準。ワイヤレスのApple CarPlayとAndroid Auto、デュアルBluetoothにも対応する。
なお、今回発表されたのはハッチバックモデルのみで、セダン仕様の2027年モデルについては別途発表が予定されている。価格はSEが2万4780ドル(2026年7月中旬時点の為替で約402万円)、XSEが2万7875ドル(同約452万円)。北米市場では今夏からの発売が予定されている。