
韓国の高速道路料金所付近で、常識では考えられない運転行為を捉えた映像がSNSで話題になっている。通行券発券レーンで正常に停車していた車両の横に、後続の黒い乗用車がクラクションを鳴らしながら突然割り込もうとする様子がドライブレコーダーに記録された。ある交通事故専門弁護士は、車線幅が約4メートルである一方、一般的な車両幅は2メートルを超えると指摘し、通常では考えにくい状況だと説明した。

問題のレーンは通行券発券用の単一車線で、車両一台がようやく通れる程度の広さしかない。このような狭い空間での追い越しは物理的に危険であるだけでなく、法的にも問題となり得る行為だ。実際、2022年10月には韓国の別の高速道路料金所で、追い越しを試みたトラックが前方の停車車両に衝突する事故が発生し、2人が軽傷を負い、運転手は過失傷害の疑いで立件されている。

映像を見た韓国のネットユーザーの反応も冷ややかだった。あのような追い越しは見たことがない、車線幅を考えると事故が起きなかったのが幸いだといった声が相次ぎ、通行料の支払いを避けようとしたのではという指摘も出た。料金所は単なる徴収施設ではなく、交通の流れと安全を同時に考慮すべき精密な構造物であり、日々の停車と発進の繰り返しには基本的な安全意識が欠かせない。

韓国の道路交通法では、料金所のような停車区間で車間距離の保持や不必要な車線変更の自制が求められ、違反すれば過料や、事故時には刑事責任も問われ得る。日本でも料金所付近は裁判所が特に注意を払う区間で、東京地裁は2016年、料金所付近を進路変更が生じやすい区間と判断し、名古屋地裁も車両の変則的な動きを踏まえた過失判断を示している。狭い区間での無理な追い越しは、国を問わず危険な行為だ。