「開発期間4年→2年へ」…中国EVの猛スピードにトヨタ仰天!bZ3誕生の舞台裏と開発現場の悲鳴

引用:トヨタ
引用:トヨタ

トヨタが電気自動車(EV)戦略を加速させた直接の引き金は、中国メーカーの異次元スピードだった。『インサイドEVs』がロイターの取材を引用して報じたところによれば、トヨタは中国・BYDと共同開発した電動セダン「bZ3」のプロジェクトで、わずか2年で市販化にこぎ着ける中国側の手法を目の当たりにし、「想定外の速さ」に衝撃を受けた 。

従来、完成車の開発サイクルは4〜5年が標準とされる。だが中国勢はシリコンバレー流の「速く作り、市場で学び、走りながら直す」アプローチを徹底し、試作段階でも大胆な設計変更をいとわない。BYDのエンジニアは最終段階でも主要部品を置き換え、ソフトウェアを短期間で書き換える姿勢を示し、慎重なトヨタとは対照的だったという。

トヨタは1モデルにつき6台のプロトタイプを製作し、数万kmに及ぶ耐久試験を経て量産可否を判断する。一方、BYDは「市場投入を優先し、後から改良する」ことで時間を圧縮。結果、2024年の世界販売は427万台に達し、前年比41%増で過去最高を記録した 。トヨタは同年1,080万台で首位を維持したとはいえ、中国勢の追撃は勢いを増している 。

共同開発車「bZ3」にはBYD製リン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーが搭載され、最大航続距離は600km超(CLTC換算)に到達。価格は約2万7,000ドル(約396万円)と見込まれ、トヨタ伝統の品質基準を満たしつつコストも抑えた 。

中国EVメーカーの開発現場では、12時間シフト、高精度シミュレーション、サプライヤーを巻き込んだ並行開発が常態化し、設計〜量産までを18〜24か月で完結させる体制が構築されている。トヨタがどこまでこの手法を吸収できるかは未知数だが、EV市場で「スピード」が技術と同等の競争軸となったことだけは疑いようがない。

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