名前は同じ、中身は別モノ?アウディが「別ブランドを名乗る」異例すぎる電動戦略の全貌とは

新たなアウディブランドが誕生
新EVブランド「AUDI」
初の量産モデル、上海での公開を予告

引用:YouTube「China Auto Show」
引用:YouTube「China Auto Show」

アウディが新たな電気自動車ブランド「AUDI」を発表する。大文字表記で既存のブランドと差別化されたこの「AUDI」は、中国市場を見据えた戦略的EVブランドとして展開され、4月末に開催される上海モーターショーで初の量産モデルが披露される予定だ。

このブランドは、フォルクスワーゲン・グループと中国の合弁パートナーである上海汽車(SAIC)が共同開発するもので、ドイツの技術力と中国市場のニーズを融合させた「グローバルEVプロジェクト」として注目を集めている。

新ブランドは独自のデザイン、プラットフォーム、ソフトウェアを採用し、いわば「セカンド・アウディ」とも言える新たなアイデンティティを確立することが狙いだ。昨年公開されたコンセプトモデル「AUDI E」の量産版が、その第一弾として登場すると見られており、モーターショーの目玉となることは確実だ。

正式発表前からデザインや仕様のリークが相次ぎ、自動車業界の関心が高まっている。

引用:Auto in China
引用:Auto in China
引用:Auto in China
引用:Auto in China

コンセプトカーを踏襲したデザイン
カモフラージュ車両から見える大胆なシルエット

初代モデルは「AUDI E」コンセプトカーのデザインを大きく引き継いでいると見られる。これまでに目撃されたカモフラージュ車両には、鋭く細いヘッドライト、フレーム状のテールライト、立体的なサイドパネルなど、コンセプトカーの特徴がそのまま確認できる。

格納式ドアハンドルや大型リアスポイラーの採用も有力視されており、加えてサッシュレスドアやデジタルサイドミラーもオプション設定される見込み。ルーフにはパノラマガラスが使われるとされ、高級EVらしい仕上がりが期待されている。

ボディサイズは全長4,870mm、全幅1,990mm、全高1,460mm、ホイールベース2,950mmで、大型EVのIM LS6に匹敵するクラスとなる。なお、IMブランドもSAIC傘下であることから、プラットフォームの共有や部品の互換性についても柔軟な展開が可能とみられている。

パワートレインはコンセプトカーと同様に800Vアーキテクチャを採用し、デュアルモーターで最高出力775馬力、最大トルク800Nm、バッテリー容量は100kWhとされる。量産モデルもこれに近いスペックで、性能と航続距離を両立させた高性能EVとして登場する可能性が高い。

引用:Auto in China
引用:Auto in China

巨大ディスプレイとデジタル化された操作系
フォルクスワーゲン・グループの切り札となるか

公式画像はまだ公開されていないが、流出したスパイショットをもとに内装デザインの予想が進んでいる。最も注目されているのは、ダッシュボード全体を貫くように配置された横長の巨大ディスプレイ。従来のダッシュボードとセンター画面を一体化したような未来的な設計だ。

また、サイドミラーの代替として設けられるデジタルカメラの映像を表示する専用モニターも装備される見込みで、従来とは一線を画すデジタルインターフェースが採用されると見られている。

中国市場で求められる静粛性や操作性、体感的な品質にも注力されると予想されており、テスラやニオ(NIO)、小鵬汽車(Xpeng)などとの熾烈な競争を勝ち抜くために、ドイツ車らしい完成度と中国ユーザーの好みに応じたカスタマイズ性が両立される構成が期待されている。

中国は世界最大かつ最も競争の激しいEV市場であり、テスラ、BYD、ニオ、理想汽車(Li Auto)、小鵬汽車といった現地ブランドが強さを見せるなか、欧州ブランドの存在感は相対的に薄れてきている。そうした中で登場する「AUDI」はフォルクスワーゲン・グループの反撃の象徴とも言える存在であり、新たな世代のユーザーに向けて新しいブランド体験を提供することが狙いだ。

アウディは4月末の上海モーターショーで「AUDI」ブランド初の量産モデルを正式発表し、2025年秋からの出荷を予定している。デザイン、技術、プラットフォームすべてにおいて従来のアウディとは異なるアプローチを打ち出すこの新ブランドが、EV市場にどのようなインパクトを与えるのか、注目が集まっている。

あわせて読みたい

関連キーワード

コメントを残す

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

こんなコンテンツもおすすめです

CP-2023-0022-35077057-thumb
「日本上陸は時間の問題?」BYD ATTO3 EVO、海外専用フェイスリフトで後輪駆動化
CP-2023-0397-35030634-thumb
「世界初、ナトリウムイオンEV始動」CATLと長安汽車が2026年に動かす"電池革命"
CP-2024-0164-35039847-thumb
「テスラ復活の狼煙か」ロードスター商標出願が示す逆転への意志、しかし足元は三重の危機
CP-2023-0059-35026671-thumb
「iPhoneを作った手が、フェラーリ初のEVに触れた」ルーチェのコックピットが変えた常識
CP-2024-0164-34830760-thumb
「タイヤは見た目で判断するな?」6年点検で分岐する安全ライン、主要メーカーが示す交換の常識
CP-2024-0164-35069772-thumb
「米市場の壁を崩せるか」BYD提訴、高率関税が産業戦略の核心に
CP-2025-0299-35013476-thumb
「道路の芸術作品が消える」LC500生産終了、レクサスが"最後のV8"に幕を引く
CP-2023-0059-35151546-thumb
「中国が軽自動車市場を狙い始めた」BYDラッコ、価格と装備でに日本を揺さぶる
  • アクセスランキング

    「日本上陸は時間の問題?」BYD ATTO3 EVO、海外専用フェイスリフトで後輪駆動化
    「世界初、ナトリウムイオンEV始動」CATLと長安汽車が2026年に動かす"電池革命"
    「テスラ復活の狼煙か」ロードスター商標出願が示す逆転への意志、しかし足元は三重の危機
    「iPhoneを作った手が、フェラーリ初のEVに触れた」ルーチェのコックピットが変えた常識
    「タイヤは見た目で判断するな?」6年点検で分岐する安全ライン、主要メーカーが示す交換の常識
    「米市場の壁を崩せるか」BYD提訴、高率関税が産業戦略の核心に
    「道路の芸術作品が消える」LC500生産終了、レクサスが"最後のV8"に幕を引く
    「中国が軽自動車市場を狙い始めた」BYDラッコ、価格と装備でに日本を揺さぶる
    「シートベルト警告灯が消えない」着座センサー・バックル不良、配線異常の切り分け方
    「安全装置が邪魔をする」雪に埋まった車が動けない本当の理由

    最新ニュース

    CP-2023-0022-35077057-thumb
    「日本上陸は時間の問題?」BYD ATTO3 EVO、海外専用フェイスリフトで後輪駆動化
    CP-2023-0397-35030634-thumb
    「世界初、ナトリウムイオンEV始動」CATLと長安汽車が2026年に動かす"電池革命"
    CP-2024-0164-35039847-thumb
    「テスラ復活の狼煙か」ロードスター商標出願が示す逆転への意志、しかし足元は三重の危機
    CP-2023-0059-35026671-thumb
    「iPhoneを作った手が、フェラーリ初のEVに触れた」ルーチェのコックピットが変えた常識
    CP-2024-0164-34830760-thumb
    「タイヤは見た目で判断するな?」6年点検で分岐する安全ライン、主要メーカーが示す交換の常識
    CP-2024-0164-35069772-thumb
    「米市場の壁を崩せるか」BYD提訴、高率関税が産業戦略の核心に

    主要ニュース

    CP-2025-0055-34839727-thumb
    「シートベルト警告灯が消えない」着座センサー・バックル不良、配線異常の切り分け方
    CP-2024-0164-34885871-thumb
    「安全装置が邪魔をする」雪に埋まった車が動けない本当の理由
    CP-2025-0051-35065935-thumb
    「中国EVの化けの皮が剥がれた」BYD、バッテリー欠陥で8万9千台強制リコール…信頼崩壊の"致命的瞬間"
    CP-2023-0397-35010674-thumb
    「荷物が自分で届く時代へ」テスラの大型電動トラック"セミ"、2026年量産で物流の常識が変わる
    models-highlander-highlight-3
    「関税交渉の成果が動き出す」手続き簡素化で米国産トヨタが日本へ…輸入制度、新章へ
    CP-2024-0164-34885872-thumb
    「8km未満で壊れていく」毎日の通勤が車を蝕む"見えない損傷"の正体