
日産のフラッグシップミニバン「エルグランド」が、16年ぶりのフルモデルチェンジを経て2026年7月16日に世に送り出された。2025年4月のティザー画像公開を皮切りに、同年10月開催の「ジャパンモビリティショー2025」で全貌が明らかとなり、大きな注目を集めていたモデルだ。
今回のフルモデルチェンジでは、第3世代へと進化した日産独自のハイブリッドシステム「e-POWER」、進化を遂げた電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」に加え、インテリジェントダイナミックサスペンションが新たに採用された。乗員全員が体感できる乗り心地と、「キングオブミニバン」と称されるエルグランドならではの走る愉しさを一段と高め、いつまでも乗っていたくなるグランドツーリング体験を目指したという。
その一方で、商品力の大幅な向上に伴い価格も上昇した。最も手頃な「X e-4ORCE」でも税込689万7000円、最上級グレード「VIP」に至っては869万8800円という設定だ。先代モデルが408万2100円からスタートしていたことを踏まえると、価格帯の上昇幅は決して小さくない。
価格面がネックとなり購入をためらう向きに知っておいてほしいのが、残価設定型クレジット、いわゆる「残クレ」の存在だ。5年60回払い、契約走行距離月1000kmという条件のもと、新型エルグランドの残価率はなんと51%に達する。一般的に5年経過後の残価率は新車価格の30~40%程度まで下がるとされることを考えれば、これは異例の高水準と言える。しかもこの残価率の算定基準には、車両本体価格だけでなくメーカーオプションも含まれる。
日産の残クレは、一部の輸入車に見られるような単に残価の支払いを先送りするだけの仕組みとは異なり、走行距離やキズなど一定の条件を満たせば当該残価を補償してくれる方式を採用している。つまり、5年後にエルグランドの中古車相場が大きく下落したとしても、ユーザーが損失を被らないよう設計されているというわけだ。
具体的な負担額を見てみると、X e-4ORCEを頭金150万円、ボーナス払い併用10万円という条件で残クレを利用した場合、月々の支払いは4万4100円に収まる。これは実質的に、X e-4ORCEならおよそ350万円、G e-4ORCEならおよそ385万円の車両と同等の月負担で新型エルグランドに乗れることを意味する。
オプション面でも恩恵は大きい。通常であれば約73万円する「プロパイロット2.0」と「BOSEプレミアムサウンドシステム」のセットオプション、あるいは約25万円の「フジドーン/シゴク」プレミアム2トーンカラーも、残クレを活用すれば実質的な負担は半額以下に抑えられる。
5年という期間があれば家族構成が変わることも、クルマ自体がさらに進化を遂げている可能性も十分に考えられる。だからこそ、残価設定型クレジットのような仕組みを賢く活用し、無理のない形で新型エルグランドという選択肢を検討してみるのも一案ではないだろうか。