大きいのに駐車場で切り返さない!? 後輪まで曲がるメルセデス初の大型電気MPV

引用:メルセデス・ベンツ
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メルセデス・ベンツは、スペインのビトリア工場でブランド初の大型電気MPV「VLE」の本格量産を開始し、グローバルな大型電動化市場に参入した。

主力グレードのVLE 300は115kWhの大容量バッテリーを搭載し、欧州のWLTP暫定値で一充電あたり700kmを超える航続性能を掲げる。

室内は5人乗りから8人乗りまで対応し、3列シートをすべて使用した状態でも最大795Lの荷室容量を確保するなど、多人数乗車と荷物の積載性を両立させている。

引用:メルセデス・ベンツ
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空間活用性とシャシー技術が示す差別化要素

後席シートをすべて取り外すと、荷室容量は最大4,078Lまで拡大する。大型の荷物や様々な用途の貨物を余裕を持って積載できる収納性能を備える。

さらに、最大7度まで後輪を操舵して最小回転半径を10.9mに縮小する後輪操舵システムを導入し、地下駐車場の旋回スペースや狭い市街地道路でも大型車体を扱いやすくしている。

充電性能は最大300kWの急速充電に対応し、15分の充電でWLTP基準の航続距離を最大355km回復できる。長距離移動時の充電時間短縮に寄与する。

一方で、115kWhという大容量バッテリーは充電回数を減らせる利点がある半面、車両重量の増加や普通充電にかかる時間の延長、タイヤ交換費用の上昇といった実用面での負担も伴う。

空港送迎やホテルのシャトルなど商業用途では、市街地での回生ブレーキ効率や静粛性が強みとなる一方、1日の走行距離が長い場合は日中の急速充電が稼働時間に直接影響しうる。

長期保有の観点では、バッテリーの保証期間や性能低下の保証基準、事故発生時のバッテリーケースの修理範囲、電動ドア部品の供給体制などを事前に確認しておく必要がある。

ブレーキ付きトレーラーを使用した場合の牽引能力は最大2.5トンとされるが、実際に牽引した際の電費低下や充電スポットへの進入制約についても総合的に考慮する必要がある。

引用:メルセデス・ベンツ
引用:メルセデス・ベンツ

導入前に検証すべき実戦条件

現時点で、正式な発売時期や価格、認証航続距離は明らかになっていない。

この車両は、単なる大衆的なミニバンの代替というより、長距離移動と静粛性を両立させたプレミアムな電気MPVとして、新たなラインナップの一角を担う位置づけとなる。

消費者が最終的な購入を判断するためには、表示された航続距離の数値だけでなく、3列シートの居住性や急速充電の維持区間、価格および整備インフラが併せて示される必要がある。

700kmを超える暫定航続距離は高い技術的期待感を抱かせるが、実際の道路環境に適した実証が完了しなければ、確実な選択肢として位置づけられるには至らないとみられる。

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