「ノートに3列シート?」 次期型に高まる期待! 第3世代e-POWERとe-4ORCEの移植も有力視される

引用:日産
引用:日産

日産の量産ハッチバック「ノート」は、e-POWER専用化に踏み切って以降、着実に販売実績を積み重ねてきた。2024年には派生モデルの「ノート オーラ」と合算した年間販売台数が10万1766台に達し、日産自身がこれをe-POWER搭載コンパクトカー部門における国内トップと公表している。同年のトヨタ「ヤリス」は8万1770台にとどまり、「アクア」やホンダ「フィット」もノート+オーラの合算数字には届かなかった。もっとも、2025年に入ると販売は前年比76.8%まで落ち込み、2026年も前年実績を下回る状況が続いており、競合がひしめくコンパクトカー市場のなかで、次世代モデルにはあらためて商品力の底上げが求められる局面にある。

現行モデルは2020年12月に登場した3代目(E13型)で、全グレードがシリーズ式ハイブリッド「e-POWER」に統一されたことが最大の特徴だ。発売当初のe-POWER 4WD仕様は、モーター最高出力85kW(116PS)、最大トルク280Nmを発生し、発電専用エンジンには排気量1198ccの直列3気筒を採用、WLTCモード燃費は28.4km/Lを記録した。車体サイズは全長4045×全幅1695×全高1520mm、ホイールベースは2580mmとなっている。

パワートレイン面でいま注目すべき動きは、「第3世代e-POWER」の普及だ。このシステムはすでに2026年6月にフルモデルチェンジを迎えた新型「キックス」に国内初採用されており、モーター・インバーター・発電機・減速機・増速機という主要5部品を一体化した「5-in-1 e-POWER電動ユニット」と、発電専用に設計された1.4リットル直列3気筒「HR14DDe型」エンジンの組み合わせによって、燃費と静粛性を大きく高めたことが特徴となっている。この組み合わせにより、新型キックスはWLTCモードで最高25.7km/Lの燃費を達成した。加えて新型キックスには、キックスとして初めてとなる電動4輪制御システム「e-4ORCE」も搭載されている。次期ノートについても、この第3世代e-POWERとe-4ORCEが移植される可能性は高いとみられる。

デザインの方向性についても変化が予想される。新型「リーフ」や「アリア」、新型「エルグランド」、そして新型キックスなど、近年発表された日産車には共通して先進的なライティング表現を取り入れた新世代のデザイン言語への移行が見られ、長年ブランドの象徴とされてきたVモーショングリルの存在感も徐々に薄れつつある。こうした流れを踏まえると、次期ノートも新世代にふさわしい外観へと刷新される公算が大きい。

ラインアップ構成については、「ノート」「ノート オーラ」「ノート オーラ NISMO」という現行の3本柱が維持される可能性が高い。実用性を軸とする標準モデル、上質さを打ち出すオーラ、走りの楽しさを担うNISMOという役割分担は、すでに市場で一定の評価を得てきた戦略だからだ。これとは別に、3列シートを備えたコンパクトミニバン派生モデルの投入を求める声も市場の一部にはあり、導入の可能性が取り沙汰されている。

パワートレインの多様化という観点では、小容量バッテリーを用いたPHEV方式の採用可能性も業界内で話題に上る。現行ノートの駆動用バッテリー容量はおよそ2kWh程度と、電動車としてはかなり小さい部類に入る。参考までに、三菱「アウトランダーPHEV」の駆動用バッテリー容量は22.7kWhで、ノートの約10倍にあたる。e-POWER方式は、バッテリー残量が一定水準を下回るとエンジンが発電のために作動する仕組みのため、高速走行になるほどエンジン介入の頻度が高まる特性を持つ。仮に20km前後のEV走行距離を確保できる小容量PHEV方式が実現すれば、通勤や近距離移動といった日常利用の大半を電力だけで賄えるようになり、普段は静粛なEVとして走り、長距離では従来型のe-POWERとして使うという使い分けも期待できるとの見方もある。ただし、こうした方式にはコスト上昇や車両重量の増加という課題も伴うため、実際に採用されるかどうかは不透明だ。

総じて見れば、次期ノートは第3世代e-POWERとe-4ORCEの導入、そして新世代デザイン言語への刷新という方向性が有力視されており、これにパワートレインの多様化まで加わるようであれば、競争が一段と激しさを増すコンパクトカー市場において、あらためて存在感を高められるかどうかが焦点となりそうだ。

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