メーカーが語らないEVの弱点、バッテリーは想像以上に繊細だった

【引用:ヒョンデ】電気自動車について自動車メーカーがあえて大きく語らない事実がある。それはリチウムイオンバッテリーが想像以上に繊細な存在だという点だ。高温にも低温にも弱く、満充電状態を好まず、完全放電はさらに避けたい。急速充電の多用や長期放置も劣化を早める要因になるが、多くのオーナーはいまだに内燃機関車の燃料タンクと同じ感覚でバッテリーを扱い、満タンまで充電し切ってから使い切るという習慣を続けている。

【引用:depositphotos】メーカー側はバッテリーの特性を把握しているものの、それを前面に出すことは販売上難しいのが現実だ。その結果、オーナーは実体験を通じて学ぶことになるが、失敗のパターンは驚くほど共通している。代表的なのがバッテリーの種類を意識せず、すべて同じ扱い方をしてしまうことだ。現在主流のNMCやNCAは高出力と長い航続距離を誇る一方で非常に敏感で、100%充電状態での長時間放置は高電圧による化学劣化を一気に進めてしまう。

【引用:depositphotos】さらに10%以下での放置、日常的な急速充電、冷え切った状態での充電、高温下での高充電駐車も確実に寿命を削る。一方でLFPは比較的寛容で、100%充電の維持にも耐性があるが、定期的な満充電を行わないと航続距離表示が不正確になりやすい。低温時の充電や急速充電を繰り返せば、やはり性能は徐々に低下する。さらに管理が難しいのがリチウムポリマーで、過熱や過充電、深放電が重なると膨張という物理的な警告を発し、その時点で回復は不可能となる。

【引用:depositphotos】電気自動車のバッテリーは決して弱い存在ではない。多くの場合、劣化を早めているのは使用習慣そのものだ。高温と高充電の組み合わせ、深放電、無計画な急速充電、低温充電といった行為が寿命を縮める。バッテリーは完璧な管理を求めているわけではなく、ほんの少しの理解と配慮を望んでいるだけだ。燃料タンクと同じ感覚で扱えば、その代償はやがて高額なバッテリー交換見積として突きつけられることになる。

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  1. 未だにアメリカでの暴走炎上の原因究明出来てないメーカーの戯れ事

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