
生計型犯罪が増加する中、いまや自動車からガソリンを抜き取る窃盗が懸念される状況が浮上している。進化する窃盗手口に対し、ドライバーたちは警戒を強めているという。
最近、主要なオンラインコミュニティでは、「吸着板でガソリンを盗まれているようだ」という懸念とともに、吸着板と思われる跡がついた車両の写真が多く投稿されている。英ヨークシャーでは、ゲームボーイを使う車泥棒の映像も確認された。
駐車中の車両の給油口蓋に外部吸着装置を使って燃料注入口を無理やり開け、ガソリンや軽油を抜き取ったと思われる形跡が見つかったと報じられている。
実際、A氏は先週、出勤途中に自身の車の給油口周辺で不審な跡を発見した。誰かが何かを貼り付けて剥がしたような円形の跡が複数残っていたという。ただし、燃料計の針が前日より目立って下がっていたわけではないそうだ。
この事件をめぐり、一部のドライバーの間では「吸着板によるガソリン窃盗」と呼ばれる新手の犯罪だとする見方と、モバイルバッテリーを固定する吸盤の跡かもしれないという推測が出ている。
自動車整備業界によると、一般的な吸着式の道具ではエンジンが切れた状態で閉まっている給油口を無理やり開けることは不可能だとしている。
ただし、吸着板に強い力をかけて蓋を少し持ち上げた後、真空ポンプを使って特殊なホースを挿入すれば、燃料窃盗も不可能ではないとの分析が出ている。
自動車整備業界の関係者は、「以前は給油口を壊したり無理やり開けたりする必要があったが、最近は道具が小型化し吸着力も強くなったため、車体を傷つけずに試みることが可能になった」、「新車は難しいものの、古い車両や手動開閉式の給油口がある車両なら可能かもしれない」と説明した。
一方で、通行人がセルフィーを撮ろうとして角度が合わず、スマートフォンの背面に付いている吸盤で給油口にスマートフォンを固定して写真を撮り、その後取り外した可能性があるという反論も出ている。
これに対し自動車整備業界の関係者は、「駐車する際は防犯カメラが設置された場所を利用したり、給油口保護キャップのロック装置を取り付けたりすれば、燃料窃盗を防ぐことができる」とアドバイスした。