
昨年復活したホンダ・プレリュードは、流麗なシルエットのハイブリッドスポーツクーペとして注目を集めた。そんな中、ルーフを取り払ったプレリュード・コンバーチブルの姿を描いた一枚の画像が登場している。デジタルアーティストのテオフィラス・チン氏(Theophilus Chin)によるレンダリングで、実在しない車両ながら量産されても不思議ではないほど精巧だ。

レンダリングの最大の特徴は、固定式のクーペルーフを折り畳み式のファブリックトップに変更したことだ。ルーフを収める空間を確保するため後部座席は完全に取り外され、2人乗りへ再構成された。ヘッドレスト後方には新たにデザインされたリアデッキとトノカバーが配置され、元のプレリュード特有のグライダーから着想を得た流麗なボディーラインはそのまま生かされている。

外観はオープンカーへ変貌したが、メカニズム面は現行プレリュード・ハイブリッドをそのまま踏襲する。2.0リッター4気筒エンジンに2基の電気モーターを組み合わせ、システム合計200馬力(149kW/203PS)を発揮し、動力はS+シフト技術を採用したeCVTを介して前輪へ伝達される。さらにシビックのプラットフォームを基に、タイプRのサスペンション部品を加えている。

プレリュードのルーフを取り払う試みは過去にもあった。唯一のコンバーチブル仕様は1980年代の「プレリュード・ソレール(Prelude Solaire)」で、ホンダ公認のもとカリフォルニアのコーチビルダーが製作した車両だった。それ以降オープン仕様はほとんど姿を消し、高価な限定生産のハイブリッドコンバーチブルへの市場需要は事実上ないとみられる。

ホンダ・プレリュード・コンバーチブルは現実には存在しない車だ。折り畳み式ルーフと2人乗り構造、新デザインの後部を採用しているが、200馬力のハイブリッドパワートレインとシビック基盤のシャシーは実在するプレリュードから借りたものにすぎない。商業化の可能性は低いが、ブランドが試みなかった方向性を描き、ファンの想像力を刺激する点にこのレンダリングの価値がある。