
自動車への愛着は、行き過ぎるとどこまで人を動かすのか。タイで車のチューニング資金を工面するために、想像を超えた選択をしたという男性の話がオンラインで大きな話題を呼んだ。ただし結論から言えば、この話は事実として確認されておらず、捏造の可能性が高いと指摘されている。

広まった内容によると、男性は車の改造費を工面するために自身の身体の一部(精巣)を摘出して売却したと主張している。この人体組織の一般的な取引価格は100万ドル(約1億6,000万円)程度とされるが、「平均より大きい」という理由で高く評価され、約270万ドル(約4億3,000万円)を手にしたという。資金は全額チューニングに投じるとしている。

この話が広まると、ネットユーザーの間では議論が続いた。「車のためにここまでするのは執着を超えた狂気だ」という反応がある一方、「自分の身体であり、自分の選択なら外部が口を出す問題ではない」という意見も少なくない。「人間の尊厳が軽く扱われる」という懸念とともに、「チューニング文化の行き過ぎを示した事例だ」という声も上がった。

しかし、この話をそのまま信じるのは難しい。臓器売買は世界的に厳しく禁じられた違法行為であり、専門家はSNSの関心を集めるために捏造されたフェイクニュースである可能性が高いと指摘した。人体組織が高額で取引されるという主張自体、医学的にも法的にも成立しにくい。刺激的な話ほど、まず事実確認が必要だ。