
ホンダが、電気自動車(EV)戦略の見直しとグローバル収益の悪化により、1957年の東京証券取引所上場以来初の年間最終赤字を計上した。グローバル事業の大規模な再編が本格化している。
4239億円の当期純損失——EV投資損失と需要鈍化が直撃
ホンダが14日に発表した2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の決算では、4,239億円の当期純損失を計上した。前年度の8,358億円の黒字から一転、赤字に転落した。営業損益も前期の1兆2,134億円の黒字から4,143億円の損失に転じており、営業・最終の両利益が同時に赤字となるのは上場以来初めてだ。
業績悪化の直接的な要因は、米国市場でのEV需要の鈍化にある。ホンダは米国での販売を予定していた一部EVモデルの開発・発売を中止し、コスト削減に向けた中国製部品の調達拡大を進める方針を明らかにした。こうした業績悪化の背景には、米国の政策転換が影響しているとの見方がある。
トランプ政策とEV税控除廃止が直撃——外部環境の激変
トランプ米大統領は、バイデン前政権が導入したEV購入時の最大7,500ドル(約119万円)の税額控除を廃止した。さらに2025年には輸入自動車および部品への関税賦課に踏み切ったことが、世界の自動車メーカーの収益を広く圧迫することとなった。
こうした事業環境の変化を受け、ホンダはEV戦略を抜本的に見直した。新車販売に占めるEVの比率を2030年までに20%とする目標を撤回し、2040年までに全車種をEVへ転換する計画も事実上撤回した。今後はオートバイ事業や金融サービス、ハイブリッド車(HEV)に経営資源を集中させ、収益基盤の再構築を急ぐ方針だ。
グローバル経営資源の再配分——韓国撤退が示す方向性
韓国市場においても、ホンダコリアが2026年末に四輪車の販売事業を終了すると発表しており、グローバルでの経営資源の再配分が各地域に及んでいる状況だ。