
トヨタ自動車はテキサスに本社を置くハイロード・エナジーとの提携を通じ、アメリカ国内での自動車・部品輸送に向けて燃料電池トラック40台を導入する計画だ。ハイロード・エナジーはトヨタに水素燃料トラックの整備・ソフトウェア支援を提供し、トヨタは来年からこのトラックを運用すると、6日(現地時間)に日経アジアが報じた。
燃料満充填時の最大航続距離は約800km
水素トラックは電気自動車よりも高いエネルギー密度を誇り、より長い航続距離を実現する。ハイロード・エナジーは2024年2月に経営破綻した米スタートアップのニコラから燃料電池トラック事業と資産を買収した。トラックに搭載される燃料電池システムはトヨタが開発した。最大70kgの水素を搭載可能で、これは燃料電池車「MIRAI」12台分の水素搭載量に相当する。燃料満充填時の最大航続距離は約500マイル(約800km)に達する見通しだ。水素はトヨタがカリフォルニア州などで整備を進める水素ステーションから供給される予定だ。
カリフォルニアでグリーン水素を生産
トヨタはアメリカ国内の水素供給ネットワーク開発に注力してきた。カリフォルニア州では二酸化炭素を排出しないグリーン水素の生産に取り組んでいる。水素燃料電池車はCO2を排出しない。トランプ米政権の環境規制緩和は、企業各社に環境対応車への投資方針の再考を迫っている。一方、中東情勢の緊迫化はガソリン価格の上昇要因ともなっており、電気自動車の需要を押し上げる可能性も指摘される。トヨタ・モーター・ノース・アメリカは、今回の取り組みが中東情勢とは無関係に、多様な電動化技術を提供する戦略の一環であると説明した。
水素供給インフラ整備が普及の鍵
トヨタの水素トラック導入は、ゼロエミッション輸送市場における水素燃料電池技術の可能性を示す事例だ。特に長距離貨物輸送では、電気自動車より航続距離が長く充填時間も短い水素トラックの優位性が注目される。ただし、水素供給インフラの整備が依然として課題であり、トヨタの水素ステーション整備が普及の鍵を握るとみられる。