「レクサスの上に“センチュリー”」…トヨタが描く新ラグジュアリーピラミッド

【引用:レクサス】トヨタ・グループがラグジュアリーブランド戦略を大きく再編した。これまで国内最高峰として君臨してきた「センチュリー」を、レクサスを上回る最上位ブランドとして正式に独立させたのだ。レクサスが築いてきた「日本のプレミアム」という地位の上に、新たな“帝王”が誕生した格好だ。センチュリーは単なる高級車ではなく、皇室車や国家要人の儀礼車として受け継がれてきた伝統を背景に、「匠の技」と「完全受注生産」を軸とした超ラグジュアリーブランドへと昇華する。

【引用:レクサス】ブランド再編の中心にいるのは、トヨタ名誉会長の豊田章男氏だ。彼は「レクサスの上には、さらに高いブランド空間がある」と語り、センチュリーをロールス・ロイスやベントレーに並ぶ存在として世界市場に送り出す意志を示した。1967年の初代誕生以来、センチュリーは「芸術品」と評されるほどの職人技で仕立てられてきた。近年はSUVや2ドアクーペのコンセプトまで登場し、伝統の殻を破るグローバル展開を視野に入れている。

【引用:レクサス】一方で、王座を譲ったレクサスは新たな自由を得た。グループ内の“頂点”であるというプレッシャーから解放され、より実験的かつ革新的な方向へと舵を切る。レクサスは次回の「ジャパンモビリティショー2025」で、6輪構造を持つ「Luxury Space」コンセプトを披露する予定だ。LS(Luxury Sedan)の発想を“豪華な空間”へと発展させ、ミニバンやクロスオーバー、水素駆動バギーなど、既存カテゴリーを超えた未来型ラグジュアリーを提案する。

【引用:トヨタ】この再編により、トヨタ・グループは「トヨタ」「レクサス」「センチュリー」という三層構造のラグジュアリーピラミッドを完成させた。トヨタは量産と信頼性、レクサスは革新と走り、センチュリーは伝統と芸術性を象徴する。それぞれのブランドが明確に役割を分担し、トヨタ・グループ全体として新たなラグジュアリー帝国を築き上げようとしている。

あわせて読みたい

関連キーワード

コメントを残す

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

こんなコンテンツもおすすめです

CP-2023-0065-33976472-thumb
「ブレーキなしで止まる?」ベンツが切った電気モーターの一手でEV設計は変わる
CP-2025-0293-34056329-thumb
テスラの一手がLAで可視化、ロボタクシー構想は現実段階へ
CP-2025-0293-34056327-thumb
ベントレー初の量産EVがスパイショットで露出、ベンテイガより小さい電動SUVの正体は
CP-2023-0065-33980477-thumb
「米国再進出の可能性も?」低価格イメージを覆した日産ヴァーサの反転
CP-2023-0065-33949267-thumb
中国ロボタクシーが横断歩道で暴走、歩行者2人重傷が突きつけた完全無人の現実
CP-2023-0094-33981880-thumb
生産中止から4年…WRX STIに“復活シグナル”、試されるのはファンの熱量?
CP-2023-0065-33975647-thumb
「大径ホイールの罠?」見た目は最強でも、ポットホール一発で財布が割れる
CP-2023-0065-33968639-thumb
「一般トヨタ店では買えない」GR GT、販売は“厳選レクサス店”に集約へ?
  • アクセスランキング

    「ブレーキなしで止まる?」ベンツが切った電気モーターの一手でEV設計は変わる
    テスラの一手がLAで可視化、ロボタクシー構想は現実段階へ
    ベントレー初の量産EVがスパイショットで露出、ベンテイガより小さい電動SUVの正体は
    「米国再進出の可能性も?」低価格イメージを覆した日産ヴァーサの反転
    中国ロボタクシーが横断歩道で暴走、歩行者2人重傷が突きつけた完全無人の現実
    生産中止から4年…WRX STIに“復活シグナル”、試されるのはファンの熱量?
    「大径ホイールの罠?」見た目は最強でも、ポットホール一発で財布が割れる
    「一般トヨタ店では買えない」GR GT、販売は“厳選レクサス店”に集約へ?
    GM車3,500台がリコール対象、欠けていたのは説明書1冊
    「弾丸OK、砂利NG?」サイバートラックで露呈した設計の盲点

    最新ニュース

    CP-2023-0065-33976472-thumb
    「ブレーキなしで止まる?」ベンツが切った電気モーターの一手でEV設計は変わる
    CP-2025-0293-34056329-thumb
    テスラの一手がLAで可視化、ロボタクシー構想は現実段階へ
    CP-2025-0293-34056327-thumb
    ベントレー初の量産EVがスパイショットで露出、ベンテイガより小さい電動SUVの正体は
    CP-2023-0065-33980477-thumb
    「米国再進出の可能性も?」低価格イメージを覆した日産ヴァーサの反転
    CP-2023-0065-33949267-thumb
    中国ロボタクシーが横断歩道で暴走、歩行者2人重傷が突きつけた完全無人の現実
    CP-2023-0094-33981880-thumb
    生産中止から4年…WRX STIに“復活シグナル”、試されるのはファンの熱量?

    主要ニュース

    CP-2023-0065-33923796-thumb
    GM車3,500台がリコール対象、欠けていたのは説明書1冊
    CP-2023-0065-33936919-thumb
    「弾丸OK、砂利NG?」サイバートラックで露呈した設計の盲点
    CP-2023-0065-33914214-thumb
    「昼間なのにライト点灯?」運転者の9割が気づかない“照度センサーの罠”
    CP-2023-0065-33918731-thumb
    「飛び石で新車が終わる?」PPFかセラミックか、塗装保護の正解は一つじゃない
    CP-2023-0065-33921238-thumb
    「未来装備なのに選ばれない」電子サイドミラー、20%止まりの現実
    CP-2023-0059-33924631-thumb
    「南米に投げた勝負車」日産の低価格SUVカイト、果たして市場を掴めるのか