
ランドローバーは最近、ディフェンダーのフェイスリフトを実施したものの、ラインアップにピックアップトラックを追加しなかったため、惜しむ声が上がっていた。
こうした需要に応える形で、英国の高級車専門チューナー、アーバン・オートモーティブ(Urban Automotive)が、ディフェンダーを2ドアのピックアップトラックへ改造したコンバージョンモデルを公開し、注目を集めている。
「Widetrack Avontur(ワイドトラック・アボントゥール)」と名付けられたこの特別なモデルは、同社の創立10周年を記念して、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで世界初公開された。世界のオフロードファンからも大きな関心を集めている。

大胆な車体加工でディフェンダーにリアルカーボン製の荷台が生まれた
アボントゥールのベース車両には、商用モデルのディフェンダー110ハードトップが採用された。
アーバン・オートモーティブは、車体後部のルーフと2列目のドアを完全に取り除く大胆な改造を実施した。切断部分には精巧なカーボントリムと専用スポイラーを取り付け、違和感のない外観に仕上げている。
このモデルの中心となる後部荷台は、高級感のある露出カーボンファイバーで製作された。モジュール式ユーティリティレールシステムやボトルホルダー、実際に開閉できるテールゲートも備え、ピックアップトラックとしての外観と実用性を両立している。

車体の切断による剛性低下を防ぐため、ロールオーバー保護フレームを含む専用の構造補強材も追加された。このコンバージョンには、36点を超える専用部品が投入されている。
外観には、ボディー同色のワイドフェンダー拡張キット、シャープなフロントスプリッター、専用ボンネット、巨大な23インチアルミホイールを組み合わせ、圧倒的な存在感を演出した。

「OCTA」専用スタイリングプログラムも同時に公開された
アーバン・オートモーティブは今回のグッドウッド・フェスティバルで、ピックアップトラックだけでなく、ディフェンダーの高性能フラッグシップモデル「DEFENDER OCTA」向けの専用エクステリアチューニングプログラムも披露した。
大きく盛り上がったボンネット、フロントバンパーのエアロパーツと専用ガーニッシュ、さらに幅を広げたワイドフェンダーエクステンションを装着し、標準仕様を上回る力強い外観に仕上げている。

後部には、専用スペアホイールカバー、カーボン製エキゾーストサラウンド、リアスポイラーを追加し、高性能SUVとしての個性を強調した。
試作車のボディーキットには、高級車チューナーのマンソリー(Mansory)を連想させる独特なフォージドカーボンファイバーの模様が用いられている。

淡いブルーのボディーには、23インチのVossen製鍛造ゴールドアルミホイールとゴールドの外装アクセントを組み合わせ、鮮やかなコントラストを生み出した。
コーチビルド市場に新たな節目、今後の展開が注目される
今回公開されたWidetrack Avonturは、ランドローバー・ディフェンダーをベースとするオープントップモデルやロングボディーのピックアップトラックを手がけてきた姉妹ブランド、ヘリテージ・カスタムズ(Heritage Customs)の系譜を継ぐモデルである。

同ブランドが製作したディフェンダー130ベースのピックアップトラックに続くモデルであり、量産車の限界を超えて顧客の希望に合わせた仕様を製作するコーチビルド文化が、高級オフロードSUV市場でも強いトレンドとなっていることを示している。
アーバン・オートモーティブは、マットまたはグロスなど、複数のカーボンファイバー仕上げを用意する。独自の車体改造技術と組み合わせることで、一般的な高級SUVに物足りなさを感じる世界の富裕層やハイエンドコレクターにとって、完成度の高い独創的な選択肢となりそうだ。