AMG GT 63特別仕様
V8ツインターボ搭載
最大出力585馬力

映画『F1/エフワン』が世界で公開され、モータースポーツファンの注目を一身に集めている。本作は2024年のF1シーズンと並行して撮影され、グランプリ現場でのリアルな空気感を映像に収めた。主演のブラッド・ピットは引退後に現場復帰したベテランドライバー役を演じ、実在するF1の熱狂と交錯する没入型の作品に仕上がっている。
特に注目を集めているのが、メルセデス-AMGの全面協力だ。AMGは車両提供だけでなく、F1コンセプトマシンの設計・製作、走行シーンの技術監修などを担当。劇中で主人公が所属する架空の「APXGP」チームのマシンとして登場するのが、AMG GT 63 4MATIC+ APXGPエディションだ。現実にも52台限定で製造され、映画と現実をまたぐ象徴的な存在となっている。


映画仕様の専用デザイン
577馬力で3.2秒加速
この特別モデルは、既存のAMG GTとは異なる専用デザインを採用。APXGPチームのアイデンティティを反映した手作業の塗装とデカール、F1風のフロントスプリッターや大型リアウイングを備え、視覚的インパクトを強めている。リアリズムと映画的演出を両立させた仕様が話題を呼んでいる。
搭載されるエンジンは4.0リッターV8ツインターボで、最高出力は577馬力。0-100km/h加速はわずか3.2秒と圧巻の動力性能を誇る。電子制御式4WDシステム「4MATIC+」やAMG専用サスペンション、セラミックブレーキなどを装備し、映画内のダイナミックな走行を現実世界でも可能にするスペックを持つ。

実用性も兼ね備えた設計
映画×AMGの戦略モデル
それだけでなく、実用性も確保されている点がユニークだ。2+2シート構成の折りたたみ式リアシートや十分な荷室スペースを備え、日常的な使用にも対応する設計となっている。スポーツ性と実用性の両立は、AMGがこのモデルに込めた哲学の現れでもある。
このモデルは、映画の世界を現実に拡張するAMGのブランディング戦略の一環として位置付けられる。単なる映画コラボに留まらず、F1を中心としたブランド価値と技術力を象徴する存在として、自動車業界やファンから高い評価を受けている。今後も映画やカルチャーとの協業による限定モデルが続く可能性が示唆されており、AMGの動きに注目が集まっている。