
【引用:Depositphotos】中古車購入時に最も注意深く見るべき要素の一つが走行距離だ。この数値は思いのほか高い頻度で操作されている。米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)によると、走行距離の操作は毎年アメリカで約50万台の車両で行われているという。デジタルオドメーターだからといって安心はできない。販売者が走行距離を低く操作すれば、購入者は実際より状態の悪い車を高値で買うことになり、最終的には莫大な修理費を負担することになる。いくつかの要素を注意深く見れば、こうした操作をかなりの部分で見抜くことができる。

【引用:Depositphotos】まず室内の摩耗の痕跡を確認したい。オドメーターの数字は操作できても、長く使用して生じた摩耗の痕跡を消すことは難しい。ペダルやステアリングホイール、ギアノブ、シートを見て、走行距離が少ないはずなのにゴムがツルツルに磨り減っていたり、シートが深く沈んでいたり、ギア部品の文字がぼやけていたりするなら疑う価値がある。こうした物理的な摩耗の程度が表示された走行距離と大きく食い違っているなら、それ自体が操作の強力な信号となる。

【引用:Depositphotos】次に書類と記録をクロス検証する。整備記録を取り寄せ、走行距離が自然に増えているか確認しよう。整備記録の間で走行距離が突然減ったり、オイル交換の記録の間に3万マイル(約4.8万km)分の走行距離が消えているなどの奇妙なパターンが見られたら操作を疑うべきだ。アメリカではCARFAXのような車両履歴報告書で所有履歴・整備記録・走行距離の時系列を確認でき、17桁の車台番号(VIN)をメーカーに照会すれば公式整備時の最終走行距離と販売者の主張を照らし合わせられる。複数の記録が一貫して一致して初めて信頼できる。

【引用:Depositphotos】最後に販売者の態度も手がかりになる。整備記録の提供を渋ったり、書類についてあいまいにごまかしたり、質問をそらしたりするなら警戒したい。走行距離が少ないと言いながら相場より過度に安い値段を提示する場合も、何かを隠している可能性が高い。「うまい話には裏がある」という言葉は中古車取引にこそ当てはまる。デジタルオドメーターであっても操作から自由ではないため、数字だけを信じず、摩耗の痕跡・整備記録・車両履歴・販売者の態度を総合的に確認することが、後悔のない中古車購入の鍵となる。