今度はアウディ車両で火災発生、高級電気自動車が突然燃え出す…バッテリーの製造元は意外なあの会社だった

アウディの電気自動車「e-tron GT」

リフト上で突然燃え出す

バッテリーの製造元が判明

引用:Facebook「Carmel Fire Department」

先月、韓国の仁川(インチョン)にあるマンションで発生した電気自動車火災事故の影響が長引いている。事故後、地下駐車場への電気自動車の出入りを制限する建物が増加している。火災発生率で比較すると内燃機関車よりも電気自動車の方が低い数値を示しているが、火災を鎮圧する難易度は電気自動車の方が高いためである。

車両所有者の不便さと不安が高まる中、先日事故を起こした車両とは異なるメーカーの電気自動車でも火災事例が報じられた。今回は、数千万円相当の高価な輸入電気自動車で原因不明の火災が発生したという。火災の原因はバッテリーによるものである可能性が高いが、同車種に搭載されたバッテリーの製造元と過去の事例にも注目が集まっている。

引用:Top Electric SUV
引用:Facebook「Carmel Fire Department」

難航した車両火災の鎮圧過程

フォークリフトで辛うじて搬出した

米インディアナ州カーメル消防署によると、17日(現地時間)、この地域にあるアウディディーラーのサービスセンターで火災が発生した。火元はリフトの上にあったアウディの電気自動車「e-tron GT」と判明した。致命的な被害を招く恐れもあったが、幸い火災発生直後に警報が鳴り、スプリンクラーが作動して火災の拡大を防ぐことができた。

しかし、火災を消火する過程は非常に困難であったと伝えられている。バッテリーパック内で熱暴走現象が発生している中、車両は1.8メートルの高さに吊り上げられていたため、移動式消火水槽を使用することができなかった。さらに、室内火災であったため、バッテリーから出た有毒ガスがサービスセンター内部を完全に覆った。現地の消防士たちは苦労の末、初期消火を完了し、フォークリフトを使って車両を降ろし、サービスセンターの外に取り出すことができた。

引用:Facebook「Carmel Fire Department」
引用:Facebook「Carmel Fire Department」

既に複数回リコールを実施し

車両火災の可能性を警告していた

車両を建物の外に取り出す過程でも火が2回再燃し、完全消火までに大量の水と数時間を要した。幸いにも人的被害はなく、サービスセンター内にあった他の車両も火災の影響を受けなかった。火災車両は完全に燃焼しなかったものの、車体下部のバッテリーから火が始まったため、車両全体に損傷を受け、最終的に廃車されたと報じられている。

一方、アウディの「e-tron GT」は以前にもバッテリー火災の懸念から複数回リコールが実施されてきた。最新のリコールは昨年3月に行われ、2022~2024年型1,013台、2022~2023年型29台など、計1,042台が影響を受けた。米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は当時、同車両の高電圧バッテリーの短絡の可能性があり、これにより発熱および火災につながる可能性があると警告していた。

引用:LGエネルギーソリューション
引用:Audi e-tron Forum

発火したバッテリーの製造元は韓国の業者

中国産バッテリーより火災が多い

「e-tron GT」には韓国のLGエネルギーソリューションのバッテリーが搭載されている。昨年8月、民主党のチョン・ヨンギ議員室が発表した過去6年間の電気自動車火災分析結果によると、バッテリーパックで発生した火災事例75件の中でLGエネルギーソリューションのバッテリーによるものが43件で1位となった。2位はSKオンの22件で、その他に中国産バッテリーが5件、サムスンSDIが2件となった。

アウディコリアは今月から「e-tron」全モデルを対象に高電圧バッテリーの特別無償安全点検を実施中である。該当するモデルの所有者は来年末まで高電圧バッテリーの点検を無償で受けることができる。火災のニュースを受け、ネットユーザーは「当然中国産バッテリーが搭載されていると思ったが意外だ」、「電気自動車は絶対に選ばない方が良い」、「1千万円を超える高価な電気自動車でも火災が発生するとは」、「せめてスプリンクラーがちゃんと作動していて良かった」などの反応を示している。

あわせて読みたい

関連キーワード

コメントを残す

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

こんなコンテンツもおすすめです

CP-2024-0164-33504208-thumb
クルマ好きの定番WD-40、応急時は頼れるが常用すると“逆効果”の恐れ
CP-2023-0065-33360503-thumb
アメリカで“最も走らない車”、それでも運転評価が高いマツダ・ロードスターの理由
CP-2023-0065-33410935-thumb
運転席に潜む“目に見えない毒”、家族を守るための完全マニュアル
CP-2023-0397-33336911-thumb
自動運転事故めぐり責任分争…米裁判が示した“新たな基準”
CP-2024-0113-33455651-thumb
韓国で高まる日本車評価、レクサス4位返り咲きに見えた“技術と品質の本当の強さ”
CP-2023-0065-33379027-thumb
「これだけ覚えればいい」ピックアップ購入で後悔しないための必須装備TOP3
CP-2022-0028-33347515-thumb
「大丈夫だろう」が危機を呼ぶ、無視した警告灯が招く“最悪の結末”
CP-2023-0397-33386022-thumb
トヨタ、北米と中国を同時に飲み込む!HV227万台の圧倒的存在感
  • アクセスランキング

    クルマ好きの定番WD-40、応急時は頼れるが常用すると“逆効果”の恐れ
    アメリカで“最も走らない車”、それでも運転評価が高いマツダ・ロードスターの理由
    運転席に潜む“目に見えない毒”、家族を守るための完全マニュアル
    自動運転事故めぐり責任分争…米裁判が示した“新たな基準”
    韓国で高まる日本車評価、レクサス4位返り咲きに見えた“技術と品質の本当の強さ”
    「これだけ覚えればいい」ピックアップ購入で後悔しないための必須装備TOP3
    「大丈夫だろう」が危機を呼ぶ、無視した警告灯が招く“最悪の結末”
    トヨタ、北米と中国を同時に飲み込む!HV227万台の圧倒的存在感
    冬の節電走行が無力化、“寒さで変わる何か”が航続距離を奪う
    航続702kmの衝撃、新型リーフB7が“国産EVの答え”を示した

    最新ニュース

    CP-2024-0164-33504208-thumb
    クルマ好きの定番WD-40、応急時は頼れるが常用すると“逆効果”の恐れ
    CP-2023-0065-33360503-thumb
    アメリカで“最も走らない車”、それでも運転評価が高いマツダ・ロードスターの理由
    CP-2023-0065-33410935-thumb
    運転席に潜む“目に見えない毒”、家族を守るための完全マニュアル
    CP-2023-0397-33336911-thumb
    自動運転事故めぐり責任分争…米裁判が示した“新たな基準”
    CP-2024-0113-33455651-thumb
    韓国で高まる日本車評価、レクサス4位返り咲きに見えた“技術と品質の本当の強さ”
    CP-2023-0065-33379027-thumb
    「これだけ覚えればいい」ピックアップ購入で後悔しないための必須装備TOP3

    主要ニュース

    CP-2023-0065-33361843-thumb
    冬の節電走行が無力化、“寒さで変わる何か”が航続距離を奪う
    0928-LEAF_016-768x511
    航続702kmの衝撃、新型リーフB7が“国産EVの答え”を示した
    CP-2024-0164-33459109-thumb
    「これ本当にロールス・ロイスか?」幅も姿も激変したカリナンに騒然
    CP-2023-0065-33346753-thumb
    UFC王者が選ぶ“怪物マシン”、爆音が語る闘争本能
    new york cityscape, tourism concept photograph
    “90kg軽量化したプラットフォーム”で北米を獲る!ホンダの本気度にライバル震撼
    CP-2022-0013-33338944-thumb
    トヨタGR、0.01mmの狂気精度、匠が支える“別世界の工場”