
車のナンバープレートは、車両の身分を示す一種の身分証明書だ。しかし、ここ数年、あきれるほど巧妙な手口でナンバープレートを偽造し、公道を走行する違法行為が相次いで摘発され、衝撃を与えている。過去に報道された偽造ナンバープレート事件は、個人の小細工にとどまらず、社会全体の安全と秩序を脅かす深刻な問題として浮上しており、改めて検証する必要がありそうだ。
中国の通販サイトで購入した2万ウォンの偽造ナンバープレート
2024年9月、韓国・済州(チェジュ)島では、バングラデシュ国籍の留学生が無免許で車を運転し、巡回中の警察に摘発された。当時、この車は滞納した過料だけで160万ウォン(約17万8,000円)に達しており、警察がすでに前部のナンバープレートを押収していた。
しかし、車の所有者は中国のオンライン通販サイト「AliExpress」で2万ウォン(約2,200円)を支払い、元の番号と全く同じ偽造ナンバープレートを注文して装着していた。前部のプレートに正規品特有の刻印がないことを不審に思った警察が照合しなければ、幽霊車両のように公道を走り続けていただろう。

同年11月には、ある輸入車の所有者が紙にナンバープレートを印刷し、車の前部に貼り付けて使用したことで住民の怒りを買った。調査の結果、マンションの世帯別駐車料金の差額を節約するために行ったことが分かった。
所有者は、すでに登録済みの別の保有車両の番号を紙に印刷し、未登録の輸入車に貼り付けて駐車場を利用していた。問題になると遅れて正式登録を済ませたが、個人のわずかな利益のために法令をあざ笑った代表的な事例として残った。
駐車場のゲートを全て通過するほど精巧だった
このように、紙製や偽造のナンバープレートを利用した抜け道が横行する背景には、複数の技術的・環境的要因がある。第一に、ナンバープレートの印刷技術が発達し、注意深く観察しなければ、一般の人が正規品と偽造品を見分けることは非常に難しい。

第二に、海外通販サイトを通じ、特別な規制や本人確認の手続きもなく、誰でも簡単に偽造ナンバープレートを製作・購入できるという韓国の制度上の抜け穴がある。
さらに大きな問題は、韓国で使用されている自動認識カメラシステムの技術的な限界だ。実験では、多くの駐車場ゲートの認識カメラが、単なる紙に印刷したナンバープレートさえ正規のプレートとして認識し、ゲートを開くことが確認された。
これはマンションの駐車場ゲートだけでなく、道路上の取り締まりカメラや防犯用CCTVも、こうした偽造ナンバープレートに無防備にさらされる可能性を示している。

制度の整備と先制的な取り締まり体制が急務だ
韓国の現行自動車管理法(日本の道路運送車両法に相当)によると、ナンバープレートを偽造・変造する行為は、10年以下の懲役または1億ウォン(約1,111万円)以下の罰金に処される、れっきとした重罪だ。他人のナンバープレートを盗用すれば、無関係な人が被害を受ける可能性があり、ひき逃げや凶悪犯罪に悪用される危険性も非常に高い。
しかし、実際の韓国の裁判所判決では、初犯などを理由に軽い処罰にとどまるケースが多く、法的な実効性に疑問が呈されている。
偽造ナンバープレート問題は、いつでも再発し得る構造的な弱点を抱えている。海外通販サイトを通じた違法ナンバープレートの流通を遮断する対策と、取り締まりカメラの認識技術の高度化、処罰基準の実質的な強化が急務だ。警察と関係機関による先制的な管理体制の構築こそ、道路の安全と法秩序を確立する唯一の道だ。