韓国の高速道路、2時間で47件のシートベルト違反摘発

自動車に乗る際にシートベルトを締めることは、安全運転の基本中の基本だ。それでも韓国の高速道路では、シートベルト未着用の摘発が後を絶たない。韓国の高速道路パトロール隊が5月に実施した特別取り締まりでは、わずか2時間で47件のシートベルト未着用が摘発された。
このうち1トン貨物車の運転者は、シートベルトを腕の下に緩く通しただけの状態で走行していたところを発見され、現場で指導を受けた。4.5トン貨物車の運転者に至っては、シートベルトをまったく着用しておらず、反則金が科された。韓国警察はこうした行為を単なる不注意ではなく命に関わる危険行為だとし、事故防止のため取り締まりを強化したと説明している。

貨物車から乗用車まで、違反が相次いで発覚
この日の取り締まりはシートベルトの着用状況の確認にとどまらなかった。韓国警察は高速道路で頻発する主要な交通違反についても集中的に点検した。2時間の取り締まりで摘発されたのは、シートベルト未着用47件のほか、貨物車の走行区分違反15件、速度超過13件、積載物の落下防止措置違反4件にのぼった。
貨物車の運転者の中には、指定された走行区分を外れて追い越し車線を長時間走行していた例や、積載物を固定しないまま高速走行していた例もあり、いずれも現場で摘発された。同日には、ある高速道路区間で時速147キロで走行していた乗用車が覆面パトカーに発見される場面もあった。制限速度100キロを大幅に超えて走行していたこの車両は、休憩スペースへ誘導されて停車させられ、運転者には反則金と違反点数が科された。

韓国の高速道路パトロール隊は、高速道路では事故が起きた場合の被害が一般道路よりはるかに大きくなると述べ、小さな違反であっても繰り返されれば重大事故につながりかねないため、現場での取り締まりを継続する方針を示した。
後部座席シートベルト未着用、死亡率は9倍に
こうした摘発件数の増加を受け、韓国の警察当局は後部座席のシートベルト着用を呼びかけるキャンペーンを全国的に展開した。韓国警察は、時速48キロで衝突した場合、後部座席でシートベルトを着用していない同乗者は重傷を負う可能性が16倍、死亡率は9倍に達するとの研究結果を示し、後部座席でのシートベルト着用の必要性を強調している。

韓国の現行の道路交通法では、運転者はすべての座席の同乗者にシートベルトを着用させるよう指導する義務があり、違反時には運転者にも過料が科される場合がある。韓国のある高速道路パトロール隊長は、助手席と後部座席のシートベルト着用率は依然として低い水準にとどまっていると指摘し、取り締まり以上に日常的な安全意識の定着が重要だと述べた。
日本の後部座席シートベルト着用率は
日本でも後部座席のシートベルト着用は課題として残っている。警察庁とJAF(日本自動車連盟)が合同で実施した2025年の全国調査によると、一般道路における後部座席の着用率は45.8%にとどまり、半数に満たない結果となった。一方で運転席の着用率は99.1%に達しており、前席と後部座席の差は大きい。警察庁は、高速道路で後部座席のシートベルトを着用していない場合の致死率は、着用時の約13.9倍に達するとしており、全席でのシートベルト着用を呼びかける取り組みを続けている。