BMWがヨーロッパ初のヒューマノイドロボット量産導入、今夏から工場で本格稼働!

BMWヒューマノイドロボット 引用:BMW
引用:BMW

BMWがヨーロッパ初のヒューマノイドロボットによる自動車生産ラインへの導入を進めている。

BMWはロボット専門企業Hexagon Roboticsが開発したヒューマノイドロボット「AEON」2台を今夏からライプツィヒ工場でのパイロット本格稼働に投入する計画だ。AEONはすでに2025年12月に同工場で初回テスト導入を完了しており、2026年4月には追加テストも実施済みで、今夏からの本格稼働に向けた段階的な統合が進んでいる。

AEONの性能と工場での役割

人体に近い形状を持つAEONは、身長165cm、体重60kgのスペックを持つ。最高時速8.6kmで移動し、最大15kgの部品を持ち上げられる。工場の平坦な床面では車輪のほうが効率的と判断し、各脚の先端に足の代わりとなる車輪を備えている点が特徴だ。

BMWがヒューマノイドロボットを選択した理由は、既存の工場設備をそのまま活用できる点にある。従来の大型産業用ロボットでは動線に合わせて工場ライン全体を再設計する必要があったが、ロボット価格の低下により状況が変わった。人が働いていたスペースにそのままヒューマノイドロボットを投入するほうが経済的な選択肢となっている。

主な担当工程はバッテリー組立だ。重い部品を持ち上げて製造設備に挿入する反復作業を担う。一充電あたりの稼働時間は約3時間だが、残量が低下すると自律的に充電ステーションへ移動し、約23〜30秒でバッテリーを交換して復帰できる設計となっており、実質的な連続稼働が可能だ。

AIが実現する製造ラインの柔軟性

AIを搭載することで、想定外の環境変化への対応能力は従来の産業用ロボットとは大きく異なる。従来のロボットは組み立てる鉄板の位置がわずかにずれただけでエラーが発生し作業が中断されることが多かったが、AEONはカメラや各種センサーを通じて変化した環境をリアルタイムで認識し、作業を継続できる。

業界全体に広がるヒューマノイドの波

ヒューマノイドロボットへの業界の関心はBMWにとどまらない。トヨタはAgility Roboticsの「Digit」をカナダ工場のロジスティクス作業に正式導入し、Xiaomiは自社開発のヒューマノイドロボットを電気自動車生産ラインに試験投入している。ヒョンデグループも2028年から米ジョージア州のメタプラント(HMGMA)を皮切りに、Boston Dynamicsの「Atlas」2万5,000台以上を自動車生産現場に段階的に投入する計画を発表している。

一方、労働界ではヒューマノイドロボットの現場投入が既存の労働者の職を脅かす可能性があるとの懸念も高まっている。

BMWグループの生産ネットワーク・サプライチェーン・物流担当上級副社長のマイケル・ニコライデス氏は、「ヒューマノイドロボットは人間の職を代替するのではなく、今後製造業の人手不足を補い、反復的・重筋な作業を担っていくことになる」と述べた。

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