「リーフが99%消えた」日産が欧州EVから撤退加速、英国eアクスル工場を白紙化

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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グローバルの電気自動車市場における需要停滞期(キャズム)が長期化するなか、日産自動車が欧州電気自動車市場での競争力強化を目的に推進していた中核部品の現地調達戦略を全面的に廃止した。

徹底したコスト削減策を通じてようやく黒字転換のめどをつけた日産が、販売不振に陥った欧州電気自動車事業のペース調整のため、再び大胆な構造改革に踏み切ったと解釈される。

24日、Nikkei Asiaと東京の自動車業界によると、日産は欧州市場内の主要電気自動車(EV)モデルの極度の販売不振に対応するため、英国現地での電気自動車向け駆動装置製造工場の建設計画を撤回することを決定したという。

これにより、日産の中核部品子会社であるジヤトコが英国・サンダーランド工場内に建設を予定していた次世代の電動駆動ユニット「eアクスル」の生産ライン構築計画は白紙に戻った。

「年産34万台」1年で白紙化…当面は国内供給を継続

eアクスルは電気自動車のモーター、インバーター、減速機を一体に統合し、車両の走行距離と直結する電動車の中核部品だ。

年産34万台の計画を1年で白紙化——英国eアクスル工場廃止の経緯

日産は2025年に約90億円の初期投資を発表し、今年中の完成を目指して年産34万台規模の大型eアクスル生産拠点を整備してきたが、稼働を目前にプロジェクトを白紙に戻した。

日産は現在、サンダーランド工場でコンパクト電気自動車「リーフ」を生産中であり、2027年からは欧州市場向けのコンパクトクロスオーバーSUV「ジューク」の次世代電気自動車バージョンの量産に入る計画だ。

当初、この車両にジヤトコの英国産eアクスルを搭載して物流費と関税を節約する狙いがあったが、現地生産計画が頓挫したため、当面は国内工場で生産された駆動装置を英国に輸送して組み立てる方式を維持することになった。

「1年で販売量99%減」リーフ急落…10年でシェアが半減

日産が多大なコストを負担しながらも英国工場計画を廃止した背景には、欧州電気自動車市場での厳しい販売実績がある。

2025会計年度において、モデル切り替えの端境期にあった日産の主力電気自動車「リーフ」の欧州での年間販売台数は前年比99%減となり、わずか87台という低水準にとどまった。

「リーフ99%減・アリア44%減」——欧州EV市場での苦戦の実態

日産の次世代電動SUV「アリア」も同期間の販売台数が44%減の1万1,507台にとどまった。

欧州自動車工業会(ACEA)の調査によると、かつて欧州自動車市場で3.9%(10年前基準)のシェアを誇っていた日産は、昨年には2.2%まで低下し、存在感を大きく失っている。

需要が見込めない状況で年産34万台規模の部品工場を稼働させることは、遊休設備の増大と固定費の膨張を招くとの経営判断が下されたといえる。

部品メーカーにも波及する構造改革

今回の英国工場撤回は、代表執行役社長兼CEOのイヴァン・エスピノーサ氏が主導する経営再建計画「Re:Nissan」の一環に位置づけられる。

日産はすでにグローバル市場で7つの完成車組立工場を閉鎖対象に指定しており、今回の決定を機に全世界のエンジンおよびモーター生産体制を全面的に見直す「パワートレインの構造改革」段階に入ったことを明らかにした。

日産は2027年春までに全世界のパワートレイン部品工場の統廃合および削減ロードマップを確定する方針だ。

需要低迷が突きつける構造的課題——日産の欧州EV戦略の行方

これにより、国内の主要部品生産拠点である横浜工場(約3,000人勤務)といわき工場(約800人勤務)など主要生産ラインの追加的な構造改革と人員削減の余波が避けられない見通しで、今後の労使交渉と雇用不安が経営再建の新たな課題となる可能性が指摘されている。

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