
ホンダが2026年3月期の連結決算で、本業のもうけを示す営業損益が4,000億円規模の赤字(前期は1兆2,134億円の黒字)になる見通しで、EV戦略の修正に伴う巨額の関連損失が業績を直撃したとみられる。
共同通信の11日の報道によると、ホンダは本業以外の成果を含む純損益でも4,200億〜6,900億円の赤字を記録する見込みだという。営業損益と純損益の両方が赤字となるのは1957年の上場以来初めてで、ホンダは14日に事業戦略と具体的な決算数値を正式発表する予定だ。従来予想の2,700億〜5,700億円の赤字幅を上回ることが明らかになった。
北米EV開発中止の影響…最大2兆5,000億円の損失を試算
今回の業績悪化の直接的な要因は、北米市場でのEV需要減少に伴う事業計画の見直しだ。ホンダは当初北米で生産する予定だったEV3車種の開発を全面的に中止した。それに伴いサプライヤーへの補償費用を含め、関連分野で最大2兆5,000億円規模の費用と損失が発生する見込みだと同社は試算している。
また、ホンダはハイブリッド車(HV)を販売の柱に据え、事業構造を再編する方針を示している。EVへの急速な転換を優先するのではなく、需要が堅調なHV車両で収益性をまず確保するという構想で、小型EV「Super-ONE(スーパーワン)」の投入とともに、効率的なモデル構成を通じた業績回復を目指すとしている。
インド市場の開拓と中国事業の再整備で回復を狙う
ホンダの今後の経営動向にも注目が集まっている。ホンダはインド市場での新規シェア拡大を含む新たな成長戦略の策定に注力しており、現地メーカーの低価格EV攻勢で苦戦が続く中国市場の再建も急務だ。
中国市場での競争力強化に向け、ホンダは新車開発サイクルの大幅な短縮など積極的な施策を講じる計画だ。業界関係者は、今回の大規模赤字がホンダのEV戦略全般を再検討する契機になるとみており、14日に発表される新たな事業戦略が今後のホンダの経営正常化の行方を左右する分岐点になると指摘している。