「黒くなったら即交換」は間違い?オイル劣化の”本当の判断基準”

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【引用:Depositphotos】エンジンオイルは、潤滑、摩擦低減、冷却補助、清浄分散といった複数の機能を担う基幹フルードである。オイル交換によって最高出力そのものが向上するわけではないが、劣化油を新油へ置き換えることで油膜形成が安定し、フリクションロスの増大を抑制できる。その結果、エンジンを設計値に近いコンディションへ戻し、本来の性能を引き出す効果は期待できる。性能向上というよりも、コンディション回復と安定維持のための整備と理解するのが適切だ。

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【引用:Depositphotos】新油は透明感のある琥珀色を示すが、使用に伴い濃褐色から黒色へと変化する。主因は熱履歴と酸化反応である。一般的な市街地走行では油温はおおむね90〜110℃程度まで上昇し、停止後に冷却される。この熱サイクルの繰り返しにより添加剤成分が変質し、分子構造の変化とともに色調が変わる。さらに高温環境下で酸素と反応する酸化が進行すると、分解生成物が増加し暗色化が進む。これは経年劣化の一環であり、直ちに異常を示すものではない。

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【引用:Depositphotos】エンジンオイルには清浄分散剤が含まれ、金属摩耗粉や燃焼由来のすす、カーボン堆積物などを微細な状態で保持する役割がある。これらの汚染物質は消失するのではなくオイル中に分散されるため、走行距離の増加とともに色が濃くなるのは自然な現象だ。とくにディーゼルエンジンでは生成されるすす量が多く、交換後間もなく黒色化するケースも珍しくない。一方、ガソリンエンジンでも直噴化の進展によりスス生成はゼロではなく、色の変化だけで劣化度を判断することは適切ではない。

【引用:Depositphotos】実際に重視すべきは色ではなく、粘度変化や乳化、異物混入といった状態である。著しい粘度上昇は酸化や汚染進行の可能性を示唆し、乳白色化や泡立ちが確認される場合は冷却水混入が疑われる。これらは潤滑性能を大きく損ない、重大な機械損傷につながる要因となる。交換時期はメーカーが指定する走行距離や期間、推奨粘度規格(例 0W-20、5W-30など)を基準とし、外観と状態を総合的に確認することが重要である。

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