トヨタが見せた電動セダンの到達点!700kmの「bZ7」、巨大ボディとスマート空間でEV新時代を切り拓く

トヨタの大型電気セダン「bZ7」
700km以上の走行距離を目標に
公開された実車は“現実的な未来”を体現

引用:Paul Tans Automotive News

トヨタが上海モーターショーで、電動化戦略の新たな転換点となるフラッグシップ電気セダン「bZ7」を正式発表した。この新型車はトヨタがGAC(広州汽車集団)との提携で開発した中国市場専用モデルで、BYD「漢」、シャオミ「SU7」、テスラ「モデルS」など、中国の高級EV市場を狙う戦略のもとで誕生した大型セダンだ。

bZ7は全長5mを超える堂々たるボディに高級感あふれる外観、広々とした室内、大型ディスプレイを備え、トヨタはこのモデルを前面に押し出して、EV市場でのブランド地位を確保していく計画だ。とくに、BYDのブレードバッテリーを搭載する可能性が指摘されており、コストパフォーマンスと安全性の面で競合ブランドに対する優位性が期待されている。

引用:Paul Tans Automotive News
引用:Paul Tans Automotive News

トヨタの最新デザインを反映
未来志向の外観が際立つ

トヨタはすでにbZ3、bZ5で中国のEVセダン市場に参入しているが、bZ7はプレミアムセダンという新たな切り札として、競争構図を大きく変える狙いがある。bZ7はbZ4Xや新型プリウスのデザイン要素を部分的に継承しつつ、スリムなヘッドライト、垂直型エアカーテン、フルワイドリアランプなど、最新のファミリールックが細部まで丁寧に反映されている。特に量産型のbZ7は、昨年公開されたコンセプトカーに見られた未来的な要素を現実的かつ洗練された形に落とし込んでいる。

デジタルサイドミラーや格納式ドアハンドルの代わりに、従来型サイドミラーや通常のドアハンドルを採用するなど、実用性を優先。さらに、ライダーセンサーや21インチスポークホイールを搭載し、高性能な自動運転技術やプレミアムSUV的なイメージも感じさせる。

パワートレインの詳細はまだ明らかにされていないが、bZ3の615km(CLTC基準)を上回る700km以上の走行距離を目指しているとされる。これはEVユーザーの長距離走行ニーズに応えるものであり、実現の鍵を握るのがBYD製のLFP方式ブレードバッテリーとみられている。

引用:Paul Tans Automotive News
引用:Paul Tans Automotive News

スマートな室内インテリア
中国市場攻略に乗り出したトヨタ

室内はトヨタのブランド哲学が色濃く反映された構造となっている。フローティング式の大型ディスプレイに3スポークステアリングホイール、ウッド調のダッシュボードなど、ミニマルで洗練されたスカンジナビアンテイストが随所に漂う。これはトヨタ独自の実用性と、中国消費者の感性的なニーズが融合した結果ともいえる。インフォテインメントシステムも大幅に改善されており、スマートコックピット機能や先進的なUI/UXが採用されている。これらの要素は、EVとしての魅力を高めるだけでなく、中国ユーザーの使い勝手を意識した設計といえるだろう。

bZ7はトヨタが推進する「電動化」と「高級化」戦略の象徴的モデルであり、中国市場における本格的な勝負車でもある。トヨタ中国R&Dセンター、広州汽車、広汽トヨタが共同企画したこのモデルは、今後登場するbZシリーズの方向性を示す存在でもある。bZ3やbZ5とともに、bZ7は中国国内で2025年後半に発売される予定で、EVセダンを軸にしたトヨタの販売戦略を加速させる構えだ。最終的に、bZ7の成否は中国プレミアムEVセダン市場において、トヨタがどれだけブランド価値を具体化できるかにかかっている。テスラ「モデルS」、シャオミ「SU7」、BYD「漢」といった強力なライバルの中で、bZ7がどのような存在感を放てるのか。今後の動向に注目が集まっている。

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