【ギネス認定】世界的に注目されるルシード・エアが電気自動車の常識を超えた「驚異の1,205km」

【引用:ルシード】ロンドン在住の実業家ウミト・サバンシ氏が、ルシード・エア・グランドツーリングでスイスの高地サンモリッツからドイツ・ミュンヘンまで約1,205kmを単一充電で走破し、ギネス世界記録を更新した。ルシード・モーターズは7月8日、この記録が電気自動車の「単一充電による最長走行距離」として正式に認定されたと発表。これまでの記録である1,045km(米ルシードが以前達成)を160kmも上回る結果で、世界中のEV業界に衝撃を与えた。

【引用:ルシード】今回の走行ルートは、単なる下り坂では説明できない構成となっていた。スタート地点である標高1,800mのサンモリッツから、終着点である標高500m以下のミュンヘンまで、およそ1,300mの高低差は確かにエネルギー回収(回生ブレーキ)に有利に働いたと見られる。しかし、それだけでこの走行距離を実現できたとは考えにくい。ルートには市街地・丘陵地・高速道路が混在しており、記録達成には「ハイパーマイリング」と呼ばれる高度な省エネ走行技術が不可欠だった。

【引用:ルシード】ルシード側は平均速度などの詳細を公表していないが、専門家は一定速度での低速走行や急加速の回避、タイヤ空気圧の最適化など、ドライバーのテクニックと車両の制御戦略が緻密に組み合わされていたと分析する。だがそれ以上に、この記録が意味するのはルシードの車両設計の完成度だ。ルシード・エアには、フォーミュラE直系の900V電圧アーキテクチャやSiC(シリコンカーバイド)インバーター、高効率デュアルモーターが搭載され、電力損失を最小限に抑える構造が採用されている。

【引用:ルシード】また、LGエネルギーソリューションと共同開発した高密度バッテリーセルと、ルシード独自のバッテリーマネジメントシステム(BMS)もこの記録を支えた。BMSはセルごとの温度や電圧を常時監視し、必要に応じて動的にバランスを調整。さらに抗力係数(Cd値)0.197という極めて低い空力性能も、実走行における効率向上に大きく貢献した。格納式ドアハンドル、専用ホイール、ルーフラインの工夫など、外観にも機能美が追求されている。

【引用:ルシード】ルシードは今後、この革新的技術をSUVモデル「グラビティ」にも展開する予定だ。大型SUVは空気抵抗と重量の影響で航続距離の確保が困難とされてきたが、ルシードは独自の技術でその壁を越える構えだ。また、自社開発したモーターやインバーター技術を他メーカーへライセンス供与する計画も一部で示唆されており、今回のギネス記録は単なる数字を超えて、EV業界全体に向けた明確なメッセージとなった。「どれだけ遠く走れるか」ではなく、「どれだけ効率良く走れるか」。その未来をルシードが切り拓こうとしている。

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