30年以上前のホンダ・シビックがまさかの「オークション主役」に! 走行30万km超でも高額落札、その理由がエモすぎた

30年以上経過したホンダ・シビック、
中古車オークションで
逆転の主役に

引用:Cars & Bids
引用:Cars & Bids

最近、米国の自動車オークションプラットフォーム「Cars & Bids」で、1991年式ホンダ・シビック Si の中古車が約160万円で落札された。話題になったのは高額で落札されたことだけではない。30万km以上走行した車両だったことが驚きを呼んだ。いわゆるスクラップ同然と思われがちな車両が高値で取引された背景には、実用性を超えた「感性」の価値がある。

この車両は108馬力を発揮する1.6リッター自然吸気エンジンと5速マニュアルトランスミッションを搭載。現代の基準では物足りなく感じるかもしれないが、数字では語れない魅力が詰まっている。90年代のデザイン言語と運転感覚をそのまま体現し、まるでタイムスリップしたかのような体験を提供する一台だと評価されている。

引用:Cars & Bids
引用:Cars & Bids
引用:Cars & Bids
引用:Cars & Bids

時を刻んだ痕跡が
より大きな意味を持つ

内装はツートーンのファブリックシートや手動ウインドウ、AM/FMラジオとカセットプレーヤー付きオーディオシステムなど、今では珍しい装備が並ぶ。ダッシュボードやドアトリムには多少の使用感があるものの、当時の雰囲気をしっかりと保っている。まるで時が止まったかのようなこの空間が、レトロ感を求める買い手たちを引き付けた。

外装も印象的だ。「リオ・レッド」と呼ばれる鮮やかな赤いボディカラーは、長い年月を経てもなお輝きを保っている。14インチスチールホイールやマッドガード、リアワイパーなど、当時の経済的なハッチバックらしい特徴もそのまま残る。いくつかの傷や小さなへこみはあるが、それらも時の流れを物語るものとして受け入れられている。完璧な復元よりも、歴史を刻んだ「生きた証」がより大きな価値を持つのだ。

さらに、この車両が注目された背景には、有名な自動車系ユーチューバー「Doug DeMuro」の動画に登場したこともある。YouTubeで紹介されたことで、単なる商品を超えたストーリーが生まれ、クラシックカーとしての評価が一段と高まった。感性と思い出が結びついた結果と言えるだろう。

引用:Cars & Bids
引用:Cars & Bids

数字では測れない
シビックSiの真の価値

1.6リッターエンジンは108馬力、135Nmのトルクを発揮する。現代の水準では決して高い数値ではないが、5速マニュアルトランスミッションによるダイレクトな操作感は、自動化が進んだ現代のクルマでは味わえない魅力だ。運転の楽しさをダイレクトに感じられる点こそが、この車の価値となっている。販売者は軽微なオイル漏れや排気系の腐食があることを明かしているが、これらも自然な経年変化として受け止められている。

過去にはS2000のような高性能車が同価格帯で取引されたことがあるが、シビック Si がこれに並ぶ評価を受けた点は注目に値する。走行距離だけを見れば費用対効果は低いかもしれないが、感性とストーリー、そして時代を象徴する存在として高く評価された。自動車が単なる移動手段以上の存在であることを示す好例だ。

最終落札価格1万2,100ドル(約176万円)は、30年以上経過した小型ハッチバックの価値を再定義した瞬間となった。移動手段を超え、感性と記憶の結晶として人々に愛される存在であることを証明した。今後もこうしたクラシックカーは時代の感性を懐かしむ人々に愛され続けるだろう。

あわせて読みたい

関連キーワード

コメントを残す

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

こんなコンテンツもおすすめです

CP-2023-0397-30469373-thumb
【100万台突破】BYD「神の目」搭載EVが爆増!史上最大のソフト更新で走行性能が激変へ
CP-2023-0215-30470207-thumb
【戦略転換】ランボルギーニ次世代「ウルス」はEVじゃない!PHEVで2035年まで勝負へ
CP-2023-0397-30467389-thumb
「ついにメタバースへ?」…ランボルギーニが仮想空間で新型スポーツカー「テメラリオ」を電撃公開!
CP-2023-0047-30456058-thumb
「充電不要のEV誕生!?」日産e-POWER第3世代が実燃費16%改善、1200km無給電走行でライバルを完全粉砕へ!
CP-2022-0212-30445947-thumb
「EV時代に完全逆行!?」トヨタが仕掛ける「次世代エンジン」がまさかの大注目…600馬力超、MR2・セリカ復活の現実味とは
CP-2023-0225-30492529-thumb
【黒の頂点】ランドローバーが全身漆黒の「レンジローバー スポーツSVブラック」発表、豪華すぎる内外装と怪物級パワーを全公開!
CP-2023-0094-30422152-thumb
「トランプ政権がEV優遇政策を撤回」…ホンダ・トヨタ・日産・フォードまで相次ぎ計画中止!米EV市場に何が起きているのか?
CP-2023-0215-30443833-thumb
「年産30万台へ爆増計画」…BYDがブラジルでEV生産を開始!“ドルフィンミニ”を切り札に中南米市場の覇権を狙う
  • アクセスランキング

    【100万台突破】BYD「神の目」搭載EVが爆増!史上最大のソフト更新で走行性能が激変へ
    【戦略転換】ランボルギーニ次世代「ウルス」はEVじゃない!PHEVで2035年まで勝負へ
    「ついにメタバースへ?」…ランボルギーニが仮想空間で新型スポーツカー「テメラリオ」を電撃公開!
    「充電不要のEV誕生!?」日産e-POWER第3世代が実燃費16%改善、1200km無給電走行でライバルを完全粉砕へ!
    「EV時代に完全逆行!?」トヨタが仕掛ける「次世代エンジン」がまさかの大注目…600馬力超、MR2・セリカ復活の現実味とは
    【黒の頂点】ランドローバーが全身漆黒の「レンジローバー スポーツSVブラック」発表、豪華すぎる内外装と怪物級パワーを全公開!
    「トランプ政権がEV優遇政策を撤回」…ホンダ・トヨタ・日産・フォードまで相次ぎ計画中止!米EV市場に何が起きているのか?
    「年産30万台へ爆増計画」…BYDがブラジルでEV生産を開始!“ドルフィンミニ”を切り札に中南米市場の覇権を狙う
    【EV業界震撼】CATLが初の「工場内工場」モデル導入、次世代ナトリウム電池量産でテスラを猛追へ!
    「1,250馬力ハイブリッド」新型コルベットZR1X誕生!375km/hでフェラーリ&マクラーレンに挑む

    最新ニュース

    CP-2023-0397-30469373-thumb
    【100万台突破】BYD「神の目」搭載EVが爆増!史上最大のソフト更新で走行性能が激変へ
    CP-2023-0215-30470207-thumb
    【戦略転換】ランボルギーニ次世代「ウルス」はEVじゃない!PHEVで2035年まで勝負へ
    CP-2023-0397-30467389-thumb
    「ついにメタバースへ?」…ランボルギーニが仮想空間で新型スポーツカー「テメラリオ」を電撃公開!
    CP-2023-0047-30456058-thumb
    「充電不要のEV誕生!?」日産e-POWER第3世代が実燃費16%改善、1200km無給電走行でライバルを完全粉砕へ!
    CP-2022-0212-30445947-thumb
    「EV時代に完全逆行!?」トヨタが仕掛ける「次世代エンジン」がまさかの大注目…600馬力超、MR2・セリカ復活の現実味とは
    CP-2023-0225-30492529-thumb
    【黒の頂点】ランドローバーが全身漆黒の「レンジローバー スポーツSVブラック」発表、豪華すぎる内外装と怪物級パワーを全公開!

    主要ニュース

    CP-2022-0212-30407581-thumb
    【EV業界震撼】CATLが初の「工場内工場」モデル導入、次世代ナトリウム電池量産でテスラを猛追へ!
    CP-2023-0065-30416039-thumb
    「1,250馬力ハイブリッド」新型コルベットZR1X誕生!375km/hでフェラーリ&マクラーレンに挑む
    CP-2023-0065-30421212-thumb
    【全面刷新】日産リーフがクーペSUVに進化!航続効率も大幅向上で「電動パイオニア」が再び走り出す
    CP-2023-0047-30410171-thumb
    【SRT復活宣言】ヘミV8と新直6ターボが唸り、ステランティスがマッスル魂を再点火!
    CP-2023-0094-30398955-thumb
    「世界最革新的グループ受賞」…フォルクスワーゲンが中国勢一蹴、アウディ&VW技術賞総取りで業界地図一変
    CP-2023-0065-30341767-thumb
    「車が笑い叫びユーザーに語りかける?」…メディアバー全開「AFEELA 1」が通勤時間をアトラクションに変える