冬の朝に“ついやってしまう霜取り”がガラスを破壊する…プロが警告する最悪の習慣

【引用:Depositphotos】朝の冷え込みが一段と厳しくなり、フロントガラスが白く凍りつく季節が迫っている。整備工場では、初冬に増える「誤った霜取り」によるガラス損傷への注意を呼びかけている。視界確保を急ぐあまり、危険な方法を選んでしまうケースは少なくない。特に近年の車両はカメラやレーダーなどがガラス一体型で搭載されており、ひび割れが発生した場合は交換費用が10万円を超えることも珍しくない。だからこそ、本格的な寒波前に正しい解凍手順を把握しておく必要がある。

【引用:Depositphotos】最も危険とされるのが、フロントガラスへ熱湯を直接かける行為だ。急激な温度差によりガラス全体に熱衝撃が発生し、目視できない微細なクラックが一斉に生じる。これらの亀裂は走行中の振動や寒暖差によって進行し、後から大きく割れるリスクが高い。また、HUD用フィルムや多層構造ガラスを採用する最新車では、局所的な膨張による負荷が大きく、損傷が深刻化しやすい。短時間で氷を落とせるように見えても、熱湯による霜取りは高額修理につながる最悪の手段だ。

【引用:Depositphotos】氷が付着したままワイパーを作動させるのも避けたい。凍結したガラス面をゴムブレードがこすると抵抗が急増し、モーターやリンク機構に負荷が集中する。実際にモーター焼損やギア破損などの事例は少なくなく、修理費が数万円規模に達するケースもある。また、鍵や硬いカード、プラスチック工具で氷を削り取る行為はガラス表面に傷を残し、夜間雨天時には対向車ライトがにじむ“グレア現象”を引き起こす。傷が深い場合は研磨でも改善せず、ガラス交換が必要になることもある。

【引用:YouTubeチャンネル「roadmonster_ko」】専門家が推奨する最も安全な方法は、車両に備わったデフロスター機能を使うことだ。始動後にデフロスターをオンにすると、乾燥した温風がガラス面に集中的に送られ、2〜3分ほどで氷がシャーベット状に軟らかくなる。この段階でアイススクレーパーを一定方向へ軽く動かせば、ガラスへ負担をかけず視界を確保できる。近年の車両ではECUが風量・温度・除湿を自動調整し、温度差によるストレスを抑えながら効率的に解凍するよう設計されている。

【引用:Depositphotos】急いでいる場合には、市販の解氷スプレーも有効だ。アルコール成分などが氷の融点を下げて素早く液状化させるため、熱湯のような温度差リスクがない。また、根本的な対策としては、駐車時にフロントガラス全体を覆う凍結防止カバーの使用が現実的だ。霜の付着自体を防げるため、冬場の朝の手間を大幅に軽減できる。近年はガラス一体型センサーの搭載が一般化し、小さなひび割れでも高額修理につながる傾向が強まっている。正しい霜取り手順を身につけておけば、車両の安全性維持と将来的な出費の抑制に大きく役立つ。

あわせて読みたい

関連キーワード

コメントを残す

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

こんなコンテンツもおすすめです

CP-2025-0248-33719285-thumb
「北米SUV覇権争い」ホンダ、2026パイロットで“再び主役”を狙う
depositphotos_687136940-stock-photo-trondheim-norway-2023-emblem-dealership
米中摩擦の余波が直撃、ホンダ北米生産が停止続出、スズキが首位級に浮上
CP-2023-0065-33718454-thumb
「焦げた匂いがしたら終わり!?」下り坂で車が突然“制御不能”になる瞬間
CP-2023-0397-33709055-thumb
「手を挙げる企業なし」テスラ自動運転システムの提携先が見つからない現実
CP-2023-0186-33708571-thumb
「マツダ2、静かな反撃」大改編なしで販売線図が動く、1.5Lが生んだ“逆転シナリオ”
CP-2023-0397-33707062-thumb
ホンダ「反撃の狼煙」米国EV市場でRSXが逆襲へ
CP-2023-0370-33692685-thumb
レクサスとトヨタ、韓国での売上高が急増中!一方、ホンダの現状は?
CP-2023-0065-33708584-thumb
「これじゃ本当に買えない!」ドイツの検査でテスラが"最多欠陥1・2位"を独占
  • アクセスランキング

    「北米SUV覇権争い」ホンダ、2026パイロットで“再び主役”を狙う
    米中摩擦の余波が直撃、ホンダ北米生産が停止続出、スズキが首位級に浮上
    「焦げた匂いがしたら終わり!?」下り坂で車が突然“制御不能”になる瞬間
    「手を挙げる企業なし」テスラ自動運転システムの提携先が見つからない現実
    「マツダ2、静かな反撃」大改編なしで販売線図が動く、1.5Lが生んだ“逆転シナリオ”
    ホンダ「反撃の狼煙」米国EV市場でRSXが逆襲へ
    レクサスとトヨタ、韓国での売上高が急増中!一方、ホンダの現状は?
    「これじゃ本当に買えない!」ドイツの検査でテスラが"最多欠陥1・2位"を独占
    「世界が二度見した」ロレックスを“ホイール化”したロールスロイス、宝石商の狂気の発想
    【総点検】三角板から救急箱まで“ないと死ぬ”5装備、プロが最後に残した結論

    最新ニュース

    CP-2025-0248-33719285-thumb
    「北米SUV覇権争い」ホンダ、2026パイロットで“再び主役”を狙う
    depositphotos_687136940-stock-photo-trondheim-norway-2023-emblem-dealership
    米中摩擦の余波が直撃、ホンダ北米生産が停止続出、スズキが首位級に浮上
    CP-2023-0065-33718454-thumb
    「焦げた匂いがしたら終わり!?」下り坂で車が突然“制御不能”になる瞬間
    CP-2023-0397-33709055-thumb
    「手を挙げる企業なし」テスラ自動運転システムの提携先が見つからない現実
    CP-2023-0186-33708571-thumb
    「マツダ2、静かな反撃」大改編なしで販売線図が動く、1.5Lが生んだ“逆転シナリオ”
    CP-2023-0397-33707062-thumb
    ホンダ「反撃の狼煙」米国EV市場でRSXが逆襲へ

    主要ニュース

    CP-2024-0164-33810004-thumb
    「世界が二度見した」ロレックスを“ホイール化”したロールスロイス、宝石商の狂気の発想
    CP-2025-0055-33698712-thumb
    【総点検】三角板から救急箱まで“ないと死ぬ”5装備、プロが最後に残した結論
    CP-2023-0065-33690356-thumb
    「エンジン車とは別世界」EVユーザーが最初に理解すべき“根本の違い”
    CP-2023-0065-33705129-thumb
    「100円で守れる冬の視界」知らなければ事故も…ワイパー不調の“真犯人”
    CP-2023-0342-33680581-thumb
    トヨタ「米国だけが救いだ」欧州で韓国に敗北、EV遅延が招く“覇権逆流”
    CP-2024-0164-33792116-thumb
    「ASは数週間待ち」独車のはずが…VWで広がる“絶望の声”