テスラ「モデルS」フェイスリフト版
カモフラージュなしの姿が目撃され話題に
機能重視の変更に、ファンからは落胆の声も

テスラ・モデルSのフェイスリフトモデルが、ついにカモフラージュなしの姿で目撃された。昨年から噂が絶えなかったこの新型だが、ふたを開けてみれば大幅な刷新とはならず、ごく限られた変更にとどまっている。外観の変化があまりに控えめだったため、消費者の期待と実際の内容とのギャップから、落胆の声が相次いでいる。
特に前後のデザインは一部機能的な改善が加えられたのみで、全体的には従来モデルと大きく変わらない。そのため、モデルチェンジによる変化を期待していた層からはすでに否定的な反応が広がっており、あるユーザーは「テスラがモデルSを徐々にフェードアウトさせようとしているのでは」との見方を示すなど、フラッグシップとしての立ち位置が揺らぎつつある。

機能改善に注力
走行安定性を高めるアップデート
実車として目撃されたフェイスリフト版モデルSはパッと見の外観において大きな違いは見られない。明確な変更点としてはフロント下部のリップスポイラーとリアディフューザーが追加された程度で、いずれも空力性能の向上を目的とした設計とみられる。これにより、高速域での安定性が高められている可能性がある。
また、新たに装着されたアロイホイールは、従来の「プレイド」仕様よりも大型化されており、ブレーキの冷却性能とタイヤの接地性向上を図った改良とされている。これは特にサーキット走行など、過酷な環境下での効率性向上を意識した対応だと考えられる。
一部では、今回のアップデートの主眼は見た目の刷新ではなく、パワートレインや走行性能といった実用性と耐久性に重きを置いた施策だとの指摘も出ている。

「ジュニパーと比べると見劣りする」
存在感が薄れつつあるモデルS
今回の控えめな変更内容は、SNSを中心に一気に拡散され、消費者からは落胆と戸惑いの声が上がっている。テスラはこれまで、モデルSによってEV市場のリーダー的地位を築いてきたが、それだけに今回のアップデートに寄せられた期待は大きかった。
「結局、目新しさはほとんどない」「モデルSの存在感がますます薄れている」といったコメントが目立ち、ファンの間では失望感が広がっている。特に、モデル3やモデルYの「ジュニパー」プロジェクトで大規模な変更を加えたばかりという文脈もあり、今回のモデルSは相対的に物足りなさが際立っている。
中には「このフェイスリフトはモデルS終了への布石ではないか」と懸念する声も出ており、モデルの将来に不安を感じるユーザーも少なくない。
なお、現時点でテスラから正式な発売時期や詳細なスペックについての発表はない。ただ、今回明らかになった姿を見る限りでは、ユーザーの期待に応えるには不十分というのが大方の評価となっている。果たしてこのマイナーチェンジが“最後の進化”となるのか、それとも次なる展開への序章となるのか、テスラの今後の動向に注目が集まっている。